はじめに|「値下げ合戦」で疲れていませんか?
解体業界ではよくある話。
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「見積もりは3社から取っています」
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「他社より3万円安くできませんか?」
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「安いところにお願いするつもりです」
…こんな場面、誰しも経験がありますよね。
もちろん価格は大事。
でも、「値段だけ」で勝負し続けるのは限界があります。
本当に必要なのは、「この会社に頼みたい」と思ってもらえる見積書と提案の仕方です。
今回は、**価格競争に巻き込まれないための“見積り戦略”**を解説します。
価格競争に巻き込まれる理由とその弊害
✅ 理由①:見積り内容が“ただの数字”だから
ただ「一式●万円」と書かれた見積りでは、施主は何にお金を払っているか分かりません。
すると「安い方がいいか」と思うのは自然な流れ。
✅ 理由②:説明が不足している
「工事の内容」「手間」「リスク」などを説明せず、金額だけを提示してしまうと、相手には“価値”が伝わらない。
✅ 理由③:他社との差が見えない
他社と内容がほぼ同じ、見た目もシンプルな見積書。
それでは**「一番安いところがいい」となってしまうのも当然です。**
見積りで差をつける5つのポイント
① 内容の見える化(内訳・根拠)
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建物解体(構造、坪数)
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廃材処分(種類ごと)
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養生・重機費用
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運搬費・諸経費
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必要に応じて「地中埋設物のリスク」記載
これらをわかりやすく書くことで、信頼感がアップ。
「丁寧な業者だ」と思われ、価格よりも信頼で選ばれるようになります。
② 比較されても強い“説明力”
見積書は提出して終わりではありません。
**提出時の説明が“勝負の決め手”**です。
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どこに手間がかかるか
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なぜその金額になるのか
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安くしていない理由(安全・法令・保険)
を丁寧に話すことで、“この会社なら安心”という印象を残すことができます。
③ 他社にはない“付加価値”の明記
他社と差がつく項目をしっかり書いておきましょう。
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不用品処分も含む
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土地活用の無料相談つき
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解体のお祓い代行込み
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見積後も契約前の相談は何度でもOK
など、同じ金額でも「お得だ」と感じてもらう工夫がポイントです。
④ 成約率UPにつながるトークの流れ
見積もり提出時には、こんな流れがおすすめです👇
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先に「この現場の状況」を説明
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かかる費用の理由を話す
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金額の話は最後に
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他社との違いをさらっとアピール
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「ご家族と相談してご連絡ください」でプレッシャーをかけない
“高圧的でない、誠実な印象”を与えることで、成約率が上がります。
⑤ 感情に訴える提案資料の工夫
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ビフォーアフターの施工事例
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代表者や職人の想いが伝わる挨拶文
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「○○様の大切な土地を…」などのパーソナル要素
見積書に“人の気配”があることで、「この会社にお願いしたい」という気持ちが動きます。
単価より“納得感”を得る仕掛けとは?
価格で勝負しないなら、勝つのは**“納得感”**です。
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「この工事内容なら妥当だ」
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「丁寧な仕事をしてくれそうだ」
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「安心して任せられる」
という印象を持ってもらうことで、多少高くても選ばれるようになります。
実際、「価格は2万円高かったけど、印象が良かったので契約しました」というケースは少なくありません。
成功事例|高くても選ばれる業者の見積書
千葉県のS社では、
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見積書をカラー印刷+簡単な説明パンフを添付
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提出時に社長自ら訪問し、施工内容を丁寧に説明
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価格競争に巻き込まれず、年間契約率が約30%アップ
今では、「ちょっと高いけど信頼できる」と評判になり、紹介やリピートも増えています。
まとめ|価格じゃなく“信頼”で選ばれる戦略を
最後に、大事なことをまとめると👇
✅ 安い見積りではなく、「納得できる見積り」を
✅ 見積りは“紙”ではなく“営業ツール”
✅ 説明・誠実さ・提案力で価格の壁を越える
✅ 比較されても“違い”が分かるように工夫する
もう“安くしなきゃ勝てない”時代ではありません。
“ちゃんと伝えれば、選ばれる”時代です。
価格ではなく、信頼・提案・人柄で勝負できる見積りを、
あなたの会社でもつくっていきませんか?