空き家のそのまま放置しておくのはもったいないものです。
それだけではなく、適切に管理されない空き家は老朽化のため、「特定空き家」に指定されるリスクも抱えます。
そこで使用することなく空き家となってしまった住宅を所有している場合に、どのように活用すればよいのか、参考になる活用方法を5つご紹介します。
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空き家をそのまま売却する
空き家をそのまま売却するというのは、もっともコストや労力を使わない活用方法です。手放すことが「活用方法」なのかという意見もあるかと思いますが、実は売却が1番効率的に利活用できる手段です。
空き家を活用できる買主を探すことができる
売却がもっとも効率的に活用できる理由として、利活用できる買主に譲渡できるという点があります。
空き家の活用方法にはいろいろとあります。そのまま住宅として使用したり、あるいは賃貸貸しをして収益物件として保有したりできます。
しかしそのためのノウハウがなく、さらに遠く離れた場所に空き家があるといったケースでは、なかなかそのようなアイデアを実現できないのではないでしょうか。
しかし空き家を売却すれば、それをもっとも良い形で活用できる人に任せることができます。日本の空き家が増え続けていることが問題になっていますが、その解決方法としての利活用に役立てることができるのが売却です。
空き家を売却するメリット
空き家をそのままの形で売却するメリットとして、修繕する必要がなく費用負担がかからないことが挙げられます。
遠く離れた実家が空き家になった場合など、こまめに現地へ足を運ぶことなく買主を探すことも可能です。
また、空き家を売却すれば維持管理の負担がなくなります。どのような形にしても、空き家を保有し続ける限りは良好な状態を維持するための管理が必要です。遠く離れた物件となれば、かなりの労力も必要になるでしょう。
有効活用できる買主に空き家を売却すれば、そのようなコストや労力の負担はなくなります。
空き家を売却する際の注意点
売却という形で空き家を有効活用しようと思っても、実際に買主を探すのは苦労する点には注意が必要と言えるでしょう。通常の住宅とは異なり、空き家は何かしらの修繕工事が必要なので、買主に負担がかかるからです。
その修繕費用は買主が負担するので、売却金額から差し引いて売り出すことも、空き家を売却する注意点と言えます。築年数によっては建物の価値はほとんどゼロとなるので、実質的には土地代から修繕費用を差し引いた金額で売り出すことになるでしょう。
それでも保有し続けることで発生する維持管理のコストを考えれば、決して損をする話ではないと言えます。
修繕して賃貸物件として貸し出す
空き家を活用できる手段として誰でも検討できる方法が収益物件として保有するということです。そのなかでも1番手軽に行える活用方法が、建物を修繕して賃貸に出すことです。
空き家を修繕して賃貸物件にするメリット
空き家を賃貸物件にする方法はいくつかありますが、建物を修繕してそのまま貸し出すというのはもっともコストがかからない方法です。
空き家は単純に修繕しただけでは、良好な状態を維持することはできません。少なくとも換気をしなければ室内に湿気がこもり、カビが発生するといった問題が発生するからです。
しかし賃貸物件として住んでもらうだけで、そのようなメンテナンスは不要になります。その結果、空き家のまま放置するよりも良い状態で維持できる点が、賃貸物件にするメリットと言えます。
空き家を修繕して賃貸する際の注意点
空き家を賃貸物件として貸し出すためには修繕工事が必要です。劣化具合によっては、相当額の費用が発生する点に注意しましょう。
また肝心の賃貸需要がどれほどあるのかを事前に調査しなければなりません。借り手がつかないままでいると、結局は空き家のままになるので事前調査は大切です。
基礎にまで腐敗が進んだ空き家は、住める状態にするのに相当の費用が必要になるでしょう。このような空き家は、賃貸物件として貸し出すのは難しいかもしれません。
更地にして駐車場に
空き家は維持管理費がかかるので、解体して更地にするのもひとつの手段です。修繕費用が相当かかるような空き家は、解体したほうがお金もかかりません。
空き地を駐車場にするメリット
空き家を解体すればメンテナンス費用はかかりません。さらに駐車場として貸し出せば、収益を生み出せます。
駐車場にするメリットは、初期費用や維持管理費用がさほどかからないことです。将来的に売却を考える場合にも、あらたな解体費用もそれほど発生しないので売りやすいという利点があります。
空き家を駐車場にする際の注意点
空き家を解体して駐車場にすれば収益が得られますが、どのような場所でも運用できるというわけではありません。
当然ですが周辺に駐車場の需要がなければ借り手がつきませんし、収益も得られません。また家屋を解体することで、土地分の固定資産税は減免措置の対象外となるため、最大で6倍に増えることも忘れてはいけません。
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カフェなどに利用する
空き家を住居として使わずに、コミュニティの場としても使えるカフェなどに利用する方法も人気があります。
空き家をカフェにするメリット
築年数が相当に古い空き家は、居住するには難があるかもしれませんが、コミュニティの場とするならば人気が出ることもあります。そこで、カフェとして再利用する方法もあります。
たとえば現在では建築されることのない古民家は、その存在感だけで集客できる魅力があります。住むには不便でも、非日常感を味わえるとあってカフェにすれば一定の利用客が期待できるでしょう。
さらに地域住人のコミュニティの場としても活用できるので、催し物をするといった工夫を凝らすこともできます。地域活性化にひと役買うことができることも、空き家をカフェにするメリットと言えるでしょう。
空き家をカフェにする際の注意点
カフェとして運用するためには、まず空き家を改装する初期費用が必要です。さらにスタッフを雇う人件費もかかります。お店をオープンするまでにそれなりのお金が必要になることを心得ておかなければなりません。
また、どの程度の集客ができるのかも事前に調べておく必要があります。地域住民はどのくらい利用してくれるのか、さらに遠方からの利用客が期待できるのかも調べる必要があるでしょう。お店を運営するノウハウがなければ、収益を生み出すのは難しいかもしれません。
解体してアパートを建設し運用する
空き家を解体してアパートに建て替えるのも、活用方法として人気があります。
空き家をアパートにするメリット
1番のメリットは高い収益性が確保できることです。アパートはマンションと比べると建設費用がかからないため、収益性が高いという特徴があります。
賃貸需要さえあれば、安定収入の確保が期待できるでしょう。さらにアパートを建てれば、住宅用地の特例対象となるので土地分の固定資産税は最大で6分の1に減額されます。
空き家をアパートにする際の注意点
まず注意すべきは賃貸需要の調査が必要となることです。安定収入を得るためにはどのような世帯の需要があるのかを確認しなければなりません。
単身者が多いのであればワンルームタイプのアパートを、ファミリー世帯が多いのであればファミリータイプのアパートを建てる必要があります。
また、アパートは割とこまめにメンテナンスが必要なので、管理会社に支払う手数料もそれなりに発生します。室内設備に不具合があれば交換しなければなりません。こ
のようにアパートの運用にはある程度の出費が伴うことを理解しておくとよいでしょう。
まとめ
空き家の活用方法を5つご紹介しましたが、手軽にできるものからある程度の出費を伴うものまでさまざまであることがわかります。
まずは売却して有効活用してくれる人に譲渡するか、あるいは収益物件として安定収入を得られるようにするのかを考えてみるとよいかもしれません。
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