新型コロナウィルスの感染が続き、働き方を変える人も増えています。それに伴い、都心から地方へと移住を考える人も増えることでしょう。
地方へ移住する際に必要となる物件探しですが、実は空き家がおすすめです。その理由とともに、移住に伴う空き家探しで大切なことをご紹介します。
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移住の物件探しは地元の中古がおすすめ
移住に伴う物件探しは、地元の中古物件がおすすめです。その理由を説明します。
住まいはその地域ごとに造りが違う
「住まい」とひと言で言っても、全国あらゆる地域でまったく同じ仕様というわけではありません。地域それぞれに適した設計、造りが必要だからです。
基本的に日本は湿度が高いので、家造りに湿気対策は必要です。あとは寒暖の差によって機密性や通気性など、それぞれの地域に応じた設計が必要となるでしょう。
家を新築するのであれば、地元の工務店に依頼をすれば最適な住まいを設計してくれます。しかし設計の素人である施主の希望をそのまま受ける工務店も少なからずあります。そのような場合には、地域の特性に応じた家を建てることができないことにもなりかねません。
つまり新築で未知の地域である移住先の住まいを建てることにはリスクが伴うということです。
一方で中古物件の場合、その地域に合った設計がなされ、住みやすい造りとなっている可能性が高いものです。そこで、土地勘のない場所へ移住する場合には現地の中古物件から住まいを探すのがおすすめと言えます。
もちろん、購入費用も新築より中古のほうが安くなります。
中古物件なら安く手に入る
移住するとなれば生活費などいろいろと不安もあるでしょう。そこで居住費を抑えるためにも、地元の中古物件を検討するのがおすすめです。
移住する場合、多くのケースで仕事を辞めることになるでしょう。フリーランスの場合には仕事環境が変わっても問題ないかもしれません。しかし会社勤めをしている人は、あらたに仕事を探すことにもなります。
また都市部と異なり田舎に移住するとなれば、仕事そのものも少ないでしょうし、収入も減るかもしれません。
そのため、住まいに関する出費はできる限り抑えたいものです。その点、中古物件であれば安く購入できますし、生活費への負担も軽減されることでしょう。
一般社団法人 移住・交流推進機構が発表した「若者の移住」調査結果レポートによると、移住先の住宅について優先する条件は以下のようになっています。
31.0% | 持ち家一軒家 |
10.0% | 賃貸一軒家 |
9.6% | 賃貸アパート・マンション |
7.4% | 持ち家マンション |
こうしてみると、圧倒的に持ち家一軒家が多いことがわかります。ちなみに住宅において求める条件は以下のとおりです。
17.4% | 日当たりが良い |
9.8% | 子どもが騒いでも大丈夫 |
8.8% | 広い庭がある |
これらを考慮すると、集合住宅よりも一軒家のほうが適していると考えられます。また長期にわたり住み続けることを考えると、賃貸よりも購入したほうが出費が少なくて済むと考えられていると推測されます。
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同じ中古物件なら空き家がおすすめ
次に移住を考えるのであれば、中古物件は空き家がおすすめの理由を説明します。
空き家であれば格安で手に入ることもある
できる限り安く購入したい中古物件ですが、空き家ならば格安で手に入る可能性があります。
これは、使用せずに空き家として戸建て住宅を保有していると、さまざまなコストがかかるのが理由です。そのため、所有者が格安で売りに出すことがあります。
なぜ格安で売りに出すのかというと、空き家の需要は少ないためです。空き家となっている期間にもよりますが、そのままの状態で住める物件でなければ、買主が補修などの負担をしなければなりません。
しかし買い手がりつかないまま空き家として所有を続けると、メンテナンス費用や固定資産税のコストがかかり続けることになります。そこで、早く手放すために格安で売りに出すというわけです。
空き家なら好きなようにリフォームできる
空き家ならば修繕作業に伴う形で、好きなようにリフォームできます。
一般の中古物件は、そのままの状態で住めるのであれば売り出し価格はそれなりの金額になります。買い手がどの程度のリフォームをするとしても、売買金額に反映されることはありません。
つまり、一般の中古物件で買い手が好きなようにリフォームをするとなれば、相当額の費用がかかるということです。
一方で空き家の場合には、修繕費用を考慮して売り出し価格は安く設定されます。つまり、リフォームにかける費用はあらかじめ売買金額から差し引かれているというわけです。
そのため、修繕に伴い好みに応じてリフォームをすることが可能となります。
空き家物件を探す際のポイントと注意点
移住に伴い空き家物件を探すことには多くのメリットがあります。その一方で注意すべきこともあるのでご紹介します。
空き家探しにおけるポイント
移住を前提にした空き家探しには、いくつかのポイントがあります。
まずどのようにして空き家を探すのかという問題があります。一般の中古物件とは異なり、空き家を専門に扱う仲介サービスは増えているとはいえ少ないものです。
ましてや、移住を考えているエリアの物件を扱う仲介サービスを探すのは難しいかもしれません。
空き家を探す際に役立つのは、地域ごとの自治体が運営している「空き家バンク」です。ここには空き家を保有している人が、売却先を探すために物件登録をしています。たとえば「at home」では、自治体ごとに登録している物件を掲載しているので活用できます。
ほかにも空き家を専門に扱うサービスはいくつかあります。
・空き家オールバンク
エリアや価格帯で検索できる
・家いちば
掲示板サイトという形で空き家を売りたい人と買いたい人のマッチングをする
・NPO法人 空家・空地管理センター
地域から検索できる
このほかにもいろんなサービスで空き家物件を探すことができます。あとはそれぞれのサービスを利用し、移住を検討しているエリアに空き家物件があるかをチェックすることになります。
空き家探しにおける注意点
空き家バンクで物件を探す際には注意すべきことがあります。空き家バンクはあくまでも登録のみをしているので、売買に関する交渉と契約は基本的に空き家のオーナーと直接行うということです。
不動産の売買は通常、不動産会社が仲介をする形で契約締結をします。これはのちに、不動産の売買に伴うトラブルが発生しないようにするためです。特に空き家の場合には瑕疵や修繕すべき箇所が多いので、契約書の作成には注意が必要となります。
しかし空き家バンクでは仲介する不動産会社の紹介までは行わないので、自分で探すようにしましょう。
また、空き家は所有者自身も把握していない瑕疵が多いものです。そこで、自分でホームインスペクションを利用するなど、物件の調査をするとよいでしょう。あまりに修繕箇所が多いと、そのコストが相当かかるため費用負担が大きくなってしまいます。
事前に修繕内容を確認し、購入金額と修繕費用を見積もり負担がかからないかどうかを確認します。その上で、購入するかどうかを検討するようにしましょう。
まとめ
移住に伴う家探しでは、空き家を検討するのがおすすめです。費用負担が少ないことと、好みの内装などにリフォームしやすいことなどが理由です。
ただし修繕内容を事前に調査するなど、注意点もあるのできちんと把握しておく必要もあります。
参考サイト
「「若者の移住」調査結果レポート」
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/souda_chihou/h30-03-20-siryou4-5.pdf
「at home」
https://www.akiya-athome.jp
「家いちば」
https://www.ieichiba.com
「NPO法人 空家・空地管理センター」
https://www.akiya-akichi.or.jp/area/
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