空き家をわずか100円で購入できるサイト「空き家ゲートウェイ」をご存知でしょうか。
ここでは、利用価値がありながらも買い手がつかない掘り出し物となる空き家物件が掲載されています。
今回は、眠っているお宝空き家を100円で購入できる、空き家ゲートウェイについて詳しく説明します。
【あわせて読みたい。こちらの記事もご覧ください】
空き家が100円で買える!空き家ゲートウェイは空き家のマッチングサイト
「空き家ゲートウェイ」は2019年7月1日にサービスを開始した、空き家の個人間売買サイトです。
空き家ゲートウェイの仕組み
空き家ゲートウェイは仲介業者が入らない、空き家を個人間売買するためのポータルサイトです。
売り出してはみたものの、なかなか買い手がつかないという空き家を、100円という格安価格で掲載することができます。対象は全国の空き家です。
ただし、どのような空き家でも掲載できるというわけではありません。物件はサイトの審査を受けて、100円物件と確定されれば記載される仕組みです。
また空き家ゲートウェイでは、100円物件のほかに100万円物件も掲載されます。
個人間売買となれば契約に関するトラブルが心配されますが、契約書の作成には司法書士が対応するので法的には心配ありません。
2020年4月18日時点で空き家ゲートウェイで申し込み受付中の100円空き家は3件あります。
そのほかにも掲載されている物件はありますが、すでに募集を終了しているか成約しています。
物件にはそれぞれキャッチコピーがあります。屋上でビアガーデンが楽しめたり、山にも海にも近かったりと、それぞれの特徴がわかりやすくアピールされています。
空き家ゲートウェイを利用するメリットとデメリット
まず、空き家ゲートウェイを利用して空き家を売り出すメリットに、オーナーの負担がかかならい点が挙げられます。
仲介業者がいないので、通常の不動産売買には不可欠な売買手数料がかかりません。またサイトに掲載する際にも、手数料は発生しない仕組みです。
次に、空き家を保有し続けることで発生する維持費がなくなるメリットがあります。
使用しない空き家でも、毎年固定資産税が発生します。さらに、特定空き家に指定されないように、適度な手入れも必要です。
放置している空き家を保有し続けることは、金銭的にも時間的にも負担は決して少ないものではありません。その負担をなくすことができるのは大きなメリットと言えるでしょう。
このように空き家を登録するオーナーにとっては、空き家ゲートウェイを利用することでデメリットが生じることはないでしょう。
では、100円で空き家を購入する人にとってどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
メリットは何といっても格安で空き家を手に入れることができる点です。これを活用することで、大きなリターンを得る可能性もあります。
たとえば避暑地の別荘として利用したり、あるいはリモートワークの拠点として利用したりできます。
一方でデメリットとしては、適切な手入れをしなければ維持費にお金がかかることです。
特に特定空き家に指定されてしまうと、土地分の固定資産税が増えてしまいます。リスクとリターンを考慮して利用することが大事です。
【あわせて読みたい。こちらの記事もご覧ください】
空き家が100円で買える理由
空き家ゲートウェイではなぜ、空き家を100円で購入できるのかを説明します。
掲載希望する空き家が100円と認定される
空き家ゲートウェイでは、どのような空き家でも100円で掲載するわけではありません。
というのも、空き家ゲートウェイがサービス提供する目的は、オーナーには使い道のわからない価値ある空き家と、その使い道がわかる人とをマッチングすることだからです。
つまり、100円物件として掲載するためには「活用できる空き家」であることが大前提となります。
そこで掲載を希望する物件はまず審査をして、活用できる物件であるかどうかをチェックされます。
そしてもうひとつ、100円物件として掲載されるための空き家の条件があります。
100円物件として認定される空き家の条件とは
空き家ゲートウェイへの掲載を希望する空き家があれば、まずは郵便番号を入力して住所を登録します。
あとは、その空き家が売り出しても買い手がつかない、値がつかない物件かどうかを審査されます。
つまり、ある程度の値がつくような資産価値のある空き家は審査が通らないということです。
そのような物件は、仲介業者に依頼すれば買い手を探すことが可能だからです。
空き家ゲートウェイはあくまでも、仲介業者に見放されたような「売れない空き家」をターゲットにしています。
そしてそのような空き家を活用できる人を募集して、再利用しようというのが狙いになります。
100円の空き家を購入する方法
空き家ゲートウェイを利用して、100円の空き家を購入する方法を説明します。希望すれば誰でもすぐに100円物件を買えるわけではないので注意しましょう。
まず、購入を希望する物件があれば問い合わせフォームから申し込みをします。
名前や連絡先のほかに、どのように活用しようと考えているのかを記入します。この、活用方法をどのように記載するかがポイントになります。
空き家ゲートウェイの目的は、全国の使われなくなった空き家を使えるものにすることです。
単に所有者が変わるだけでは意味がありません。家をただ建築し増やすのではなく、既存の家を活用しようというのが狙いなので、その意図に沿った提案が必要です。
そしてもうひとつ、100円の空き家を購入する際には注意点があります。
物件自体は100円で購入できますが、それを活用するためには当然ながら修繕費用がかかるということです。
さらに登記移転のための司法書士への報酬や、修繕に伴う測量の費用なども発生します。
ある程度は大きな金額の費用を用意することも踏まえて、物件選びをすることが必要です。
100円で買う空き家を活用するポイント
いくら空き家を100円で購入できるとしても、それを活用できなければ意味がありません。
そこで最後に、空き家ゲートウェイで購入した100円の空き家を活用するためのポイントを説明します。
基本的に空き家ゲートウェイで扱う物件は、何かしらのデメリットを抱えています。
交通の便が悪いへき地にある、あるいは車が入れないほど道路が狭いなどの事情を抱えているということです。
そのような不便さがありながらも、ほかにどのような価値があるのかをいかに見いだせるかがポイントになるでしょう。
たとえば車は利用できないけれど、眺望は素晴らしいとか、あるいは買い物環境は不便だけれども静かな環境にあるとか、そこに住むことにどんな魅力があるのかということです。
たとえば普段は時間に追われる仕事をしている人が、週末はゆっくりと落ち着いた環境で休みたいという場合に最適な空き家を見つけるとよいかもしれません。
手直しをすれば住めるようになれば、格別な別荘が手に入ります。
あるいはリモートワークをする人のために貸し出す物件として購入することもできるでしょう。
その場所にあった活用方法を考えることで、埋もれていた「宝物物件」を探し出すことができます。
まとめ
空き家にはオーナーにとっては利用価値がなくても、ほかの人にとっては何かしらの価値があるという物件もあるはずです。
空き家ゲートウェイでは、そのような物件を扱うことで、売り手と買い手をうまくマッチングするサービスであることがわかります。
【あわせて読みたい。こちらの記事もご覧ください】