日本では近年空き家の増加が社会問題化していることから、空き家の活用に政府や各自治体も力を入れています。
空き家の活用方法としては、戸建て賃貸や民泊、シェアハウスなどにするといった例があります。
とはいえ、老朽化が進んで見た目が悪い空き家だと借り手や利用者が見つからないことも多いです。
空き家をリフォームやリノベーションすれば需要が見込める可能性が高まりますが、多額の費用がかかるのがネックでしょう。そこでおすすめなのが空き家をDIYで改装することです。
セルフリノベーションなら業者に依頼するよりもはるかに安上がりなので、どうにか空き家の見栄えを良くして活用できないかと考えているなら是非簡単な作業からDIYを始めてみましょう。
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空き家をDIYで改装するメリット
空き家をリフォーム・リノベーションすると見栄えが良くなったり使い勝手が良くなったりすることから第三者に貸し出しても需要が見込めますが、その作業をDIYにて行うメリットはおもに3つあります。
業者に依頼するより格安
DIYの最大の魅力とも言えるのが、業者に依頼するよりもはるかに安上がりな点です。業者にリフォームやリノベーションを依頼すると、材料費や運搬費のほか、人件費や設計費などが必要となります。
一方、DIYならば材料費だけで済むのです。自家用車では運べない大きな材料でも、ホームセンターなどで実施しているトラックの無料貸し出しサービスを利用すれば送料や運搬費はかかりません。
とにかく安く空き家の見栄えをしたいのであればDIYが最適です。
自分好みの仕様にできる
業者に依頼すると専門的な立場でさまざまな提案をしてくれるのは助かりますが、どれも素敵に感じて悩んでしまいますし、自分の好みをうまく伝えられないこともあるでしょう。
しかし、DIYなら計画や設計もすべて自分自身で行うため、自分の好みに合った改装を行えます。
空き家に自分自身が住むわけでなくても、自分が気に入ったリフォームをできれば第三者にも自信をもって貸し出すことができるのではないでしょうか。
また、いずれ将来自分が空き家に住むことになったとしても自分好みの家で暮らせるのはとても魅力的なはずです。
自分で手掛けた愛着が湧く
DIYでリフォームやリノベーションをするとなると業者と違い日数がかかりますが、その分愛着が湧くでしょう。
DIYで改装し思い入れのある空き家なら第三者に貸し出す際にも、大切に使ってもらいたいという気持ちがきっと相手にも伝わるはずです。
空き家のDIYにおすすめのアイテム
空き家をいざDIYしてみようと思っても何から手を付ければ良いか悩んでしまうはずです。室内の印象を大きく変えられるのは壁紙の張り替えやペンキ塗りですが、初心者にはなかなか取り掛かりにくい作業でしょう。
そのため、まずはドアノブを変える、扉の一部を塗り替えもしくは張り替えてみるといった簡単な作業から始めるのがおすすめです。
それだけでも古びた印象がガラッと変わりますよ。ここでは空き家を美しく見せるためにおすすめのDIYグッズを紹介していきます。
壁紙
壁紙によって部屋の印象を大きく変えることができるので、空き家の壁紙が汚くなっているなら自身で張り替えてみましょう。
DIYで使用される張り紙には、生のり付きのもの、シールタイプのもの、のりを別で塗る必要があるものがあります。
DIY初心者なら生のり付きもしくはシールタイプがおすすめです。特にシールタイプは貼ってはがすこともできるので便利です。壁紙を変えるだけで部屋全体が明るくなったり、新築時のような印象になることでしょう。
リメイクシート
リメイクシートは壁や棚、ドアなどに貼れるシール調のシートで、デザイン性が高いものが多いためアクセントを加えるのに活躍します。
たとえば空き家でキッチンの収納扉に木目調のシールを貼ったり、壁の汚れ部分にレンガ調のシールを貼ったりと使い方はさまざまです。
近年は100円ショップでも数多くのリメイクシートが売られているので、予算をかけなくてもおしゃれな内装にガラッとイメージチェンジすることができます。
タイルシート
タイルシートはその名の通りタイルの裏面にシールが付いているグッズのことです。防水の商品ならば洗面所やキッチンにもピッタリです。
また、汚れがついても拭くだけで落とせるようになるので、コンロ回りなど油汚れが付きやすい場所に貼ることで掃除の負担も少なくなるでしょう。
もちろん壁に貼ることもできるので、壁紙のアクセントとして部分的に使用するのもおしゃれです。タイルの柄や色も豊富なので、きっと好みのインテリアにすることができるはずです。
木材・すのこ
木材やすのこは、棚を作ったり家具を作ったりするのに人気のアイテムです。空き家で収納が少ない場合や手作りのイスなどを置きたい場合に活躍するでしょう。
特にすのこならDIY初心者でも扱いやすくさまざまなアイデアを生み出せるはずです。木材やすのこは木の温かみを感じられるアイテムなので空き家の魅力を生かす古民家風のインテリアに使うのも良いでしょう。
突っ張り棒
突っ張り棒は間仕切りを作る、棚を作る場合などに最適なアイテムです。たとえば洗面所の出入り口に扉がない場合でも突っ張り棒でカーテンなどを取り付ければ目隠しになります。
また、古い家だと押し入れしかないケースが多いですが、押し入れに突っ張り棒をはめ込めばクローゼットのようにコートなどをかけることができます。
築年数がかなり経過している空き家でも、アイデア次第ではリフォーム業者に依頼せずとも近年の生活に合わせたスタイルに変化させられるのです。
取っ手・ドアノブ
取っ手やドアノブは普段あまり意識しないものの、新しいものに変えるととても便利になるうえ真新しい印象に見違えます。
たとえば昔ながらの家では丸い円筒状のドアノブが多かったのですが、近年は少ない力で開け閉めができる棒状のレバーハンドルがよく使われています。レバーハンドルに交換するだけで古臭い印象を払拭できるでしょう。
また、収納棚などの取っ手もおしゃれなデザインのものが多く販売されています。取っ手やドアノブの交換はネジを外して付け替えるだけなので、ドライバー1本あれば初心者でも簡単にDIYできます。
ペンキ
壁紙や扉、床などの塗り替えに必須なのがペンキです。ペンキで色を変えることはもちろん、元々の色と同じ色でも塗りなおすことで美しい見た目になります。
ペンキには水性と油性があり、室内には臭いが少ない水性、屋外には密着性が高い油性というように使い分けるケースが多いです。
DIY初心者は壁や床など範囲が広い箇所にいきなり挑戦するのは不安でしょうから、まずはキッチンの収納扉や押し入れの扉などから塗り替えてみるのがおすすめです。
なお、ペンキを塗る際にははみ出し防止の養生や換気をしっかりしてください。
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空き家のDIYで用意しておくべき工具や道具
DIYでは工具や道具も必需品なので、作業内容ごとに必要なものを事前に確認し用意しておきましょう。DIYでよく使用される工具について紹介していきますので参考にしてください。
なお、メジャーやドライバー、ハサミといった多くの家庭で一般的に所有しているであろう工具や道具は省略していますのでご理解ください。
ペンチ
ペンチは切る、曲げる、挟む、ねじる、引っ張るなどさまざまな作業に使うことができる便利な工具です。DIYで針金や板金などを使用する際には用意しておきましょう。
ペンチには、標準ペンチ、ラジオペンチ、丸ペンチ、リードペンチなど数多くの種類があるので用途に合わせて選ぶのがおすすめです。
なお、100円ショップでも販売されているので、使うかわからないという場合でも念のため家に1つあると助かります。
ノコギリ
ノコギリは木材や金属、プラスチックを切断するのに必須の工具です。DIY上級者だと電動ノコギリを使用することもありますが、あまり使用頻度が高くないのであれば手動のものでも十分です。
女性でも扱いやすい軽くて刃渡りが短いものも豊富です。ちなみに、ノコギリにも数多くの種類がありますが、替え刃を付け替えられるタイプを選んでおけば何本もノコギリを購入する必要がありません。
DIYで使わずとも、空き家の庭木の伐採や、不要な家具を切断するのにもノコギリは必需品なので1本は持っておくと良いでしょう。
クランプ
クランプは材料を作業台に固定したり、材料同士を接着する際に圧着する場合などにあると便利です。
たとえば木材をノコギリで切断する際に片手で抑えながらでは作業効率が下がってしまいますし、ずれてしまう可能性もあるでしょう。
そこでクランプを利用すれば作業がはかどりますし、安全性も確保できるというわけです。特に一人でDIYをする際には心強い味方になってくれるでしょう。
水平器
水平をはかるために必須なのが水平器です。建築現場で使用する印象が強いでしょうが、DIYで棚を作ったり、突っ張り棒を取り付けたりする際などでも活躍します。
水平を測ることができなければ、棚や突っ張り棒がゆがんでしまい不便に感じる可能性があります。DIY以外でも、家具を設置する際や写真やポスターを壁に貼る際などでも水平を測ることができるので重宝します。
インパクトドライバー・ドリルドライバー
普通のドライバーは一般家庭でもよく使用されるでしょうが、DIYの際には電動ドライバーがあると非常に便利です。
電動ドライバーは普通のドライバーと同様にネジ締めができる工具ですが、パワーが強いので素早くネジ締めができて作業効率がアップしますし手が疲れません。
また、木材や金属に穴を開けることができるタイプもあります。組み立て家具を購入した際にも普通のドライバーを使用するよりは短時間で組み上がるでしょう。
電動ドライバーにはインパクトドライバーとドリルドライバーがありますが、パワーが必要な作業にはインパクトドライバー、繊細な作業にはドリルドライバーを選ぶのがおすすめです。簡単な家具の組み立てや軽作業ならドリルドライバーで十分ですし、女性でも扱いやすいはずです。
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