群馬県で「優良な解体業者の探し方が分からない」「解体工事についての情報が欲しい」とお困りの人もいるのではないでしょうか?
この記事では
- 群馬県で優良な解体業者を探す方法
- 施主として知っておきたい解体工事に関する知識
を中心に解説しています。
群馬県で解体工事の予定がある人はもちろん、将来的に解体工事が必要になるかもしれない人にも、参考になる情報を掲載しています。
なお、解体工事に関してまったく知識がない、という人でも分かるように、基礎的な部分から順を追って解説しています。
ある程度知識がある人は、自分に必要な項目から読み始めましょう。
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群馬県で優良な解体業者を上手に選ぶコツ
解体業者を選ぶ際に何を基準にしようとしていますか?
- 安い解体業者
- 知名度がある解体業者
- 付き合いがある地元の解体業者
- ネット検索で上位にくる解体業者
多くの人は、このような基準が思い浮かぶかもしれません。
解体業者の探し方はさまざまです。
何を基準に選ぶかは施主次第というわけです。
しかし、共通して言えるのは、「優良な解体業者」を選びたいという点です。
安い解体業者、知名度がある解体業者、付き合いがある地元の解体業者、ネット検索で上位にくる解体業者…
こうした業者が、必ずしも「優良」であるとは限りません。
運悪く悪徳業者に当たってしまえば、高額な追加費用を請求される、手抜き工事をされる、ゴミを不法投棄されるといったように、さまざまなトラブルに巻き込まれる恐れもあります。
どこで「優良」と判断すれば良いのか、そのポイントを紹介していきます。
「解体工事業登録」と「建設業許可」
解体工事業を営むために最低限必要なもの、それが「解体工事業登録」と「建設業許可」です。
どんなに完璧に解体工事をしてくれる業者でも、納得のいく工事金額で請け負ってくれる業者でも、登録や許可を済ませていなければ、解体工事は施工できません。
依頼した施主も責任を問われることがあります。
ほとんどの解体業者は登録または許可を受けているため、いわゆるモグリ業者は滅多に出会うことはありません。
しかし、そうかといって全く出会わないとは言い切れません。
【解体工事業登録とは?】
工事金額が500万円未満の解体工事を請け負う場合、現場の区域を管轄する都道府県知事に「解体工事業登録」を申請する必要があります。
本社や営業所が群馬県にあり、解体工事を施工する現場も群馬県の管轄内という場合は、群馬県知事に登録を申請します。
一方、本社や営業所が群馬県にあり、栃木県や埼玉県といった群馬県の管轄外で解体工事を施工する場合は、現場の区域を管轄する都道府県知事に登録を申請します。
【建設業許可とは?】
工事金額が500万円を超える解体工事を請け負う場合、「建設業許可」が必要になります(500万円以下の工事も請け負えます)。
従来
「土木工事業」
「建築工事業」
「とび・土工工事業」
といった種類の「建設業許可」があれば、500万円を超える解体工事を請け負うことが可能でした。
しかし、平成28年6月1日に
「解体工事業」
が独立して創設され、それ以降は「解体工事業」の許可が必要という条件に変更になっています。
ただし、平成28年6月1日以前に「とび・土工工事業」の許可を受けている業者であれば、平成31年5月31日までは解体工事を請け負うことができます(それまでに「解体工事業」の許可を済ませましょう、という経過措置です)。
本社や営業所が群馬県にある場合は、群馬県知事に申請することになります。
一方、複数の都道府県に営業所があったり、またがって解体工事を施工することがあったりする場合は、国土交通大臣に許可を申請することになります。
建設業許可は、解体工事業登録と比べて社会的に信頼性が高いと言えます。
なお、「建設業許可」を受けた場合、「解体工事業登録」は不要となりますので、登録を取り消すことになります。
解体工事業登録や建設業許可があるかを知るには?
解体工事を依頼しようとする解体業者が、「解体工事業登録」や「建設業許可」を済ませているかどうかを知るには
- 解体業者のホームページで確認する
- 群馬県庁に出向いて確認する
- 国土交通省の検索システムで探す
といった方法があります。
それぞれ、具体的に解説します。
解体業者のホームページで確認する
解体業者のホームページの会社概要といったページに、「解体工事業登録」や「建設業許可」に関する情報が掲載されていることがあります。
解体工事業登録 群馬県知事(登●)第●●号
建設業許可 群馬県知事許可(般-●●)第●●号
上記は例ですが、このように掲載されているのが一般的です。
しかし、掲載は義務ではないため、登録や許可を済ませていても掲載していない解体業者もいます。
その場合の探し方は次の通りです。
群馬県庁に出向いて確認する
群馬県庁の近くに住んでいる場合、群馬県庁に出向いて直接、名簿を閲覧することも可能です。
- 解体工事業登録業者の登録簿の閲覧
群馬県県土整備部建設企画課建設業対策室(県庁21階南)
群馬県前橋市大手町1-1-1
027-226-3520
午前9時30分〜午後4時30分まで(正午〜午後1時を除く)
- 建設業許可に係る書類の閲覧
027-226-3520
開庁日の午前9時30分〜午後4時30分まで(正午〜午後1時を除く)
群馬県のホームページには、なぜか建設業許可に係る書類の閲覧場所について記載がありません。
そのため、事前に問い合わせる必要があります。
ホームページにアクセスすれば、Excelファイルやpdfファイルで確認できる自治体も多いのですが、群馬県ではまだそこまで整っていないようです。
国土交通省の検索システムで探す
解体工事業登録業者は確認できませんが、国土交通省の「建設業者検索システム」では、建設業許可を得ている解体業者が確認できます。
時間がない人にはこんな探し方も
上記の方法で探すには、それなりに時間や労力が必要です。
急いで探したい、探す労力を減らしたい、そんな人は
の会員となっている解体業者から選ぶのもひとつの方法です。
解体工事から産業廃棄物の処分まで一手に引き受けてくれるため、探す時間や労力も少なくて済みます。
時間がある人は併せてここもチェック
国土交通省のホームページでは、過去に営業停止処分や許可の取り消し処分を受けた建設業者を確認することができます。
閲覧できるのは処分を受けた日から5年間です。
「建設業者の不正行為等に関する情報交換コラボレーションシステム」
時間がある人はぜひ、併せてチェックしてみましょう。
解体業者を絞り込んでいくときのポイント
「解体工事業登録」や「建設業許可」を済ませている解体業者の中から、自分が最終的に解体工事を依頼したいと思える業者を絞り込んでいくときに、どこを基準にすれば良いのかを解説します。
すでに、近所の人や知り合い、親族などが解体工事の経験があり、口コミである程度絞り込めているという人や、解体業者と何かしらのつながりがある人もいるかもしれません。
そうした人も含めて、最終的に絞り込むステップとして、以下の点に着目しましょう。
1.実績
経営実績(経営年数)が長い業者は、優良業者を選ぶときに押さえておきたいポイントです。
それだけ周囲からの信頼もあり、誠実な解体工事をおこなってきた優良業者である可能性が高くなるためです。
- 過去に不正を働いた
- トラブルを起こした
といった業者は、営業停止、登録や許可の取り消し、といった処分を受けていることが多く、またそうした悪い噂がひとたび流れれば、経営を続けていくことが難しいためです。
経営実績がある業者は、過去にそうした問題を起こしていない業者ですので、信頼性が高いと言えます。
2.施工事例
施工事例の豊富さも、より優良な解体業者を選ぶポイントです。
- どんな建物の解体工事を請け負っているのか
- 解体工事に何日間かかったのか
- 解体費用はいくらくらいかかったのか
といった情報を、写真付きで掲載している業者もあります。
施工事例の多さは経験の豊富さにつながります。
そうした業者に依頼することで、解体工事に関するアドバイスがもらえたり、効率良く解体工事を進めてくれたりする、といったメリットもあります。
もしかすると、施工事例の中に“自分が解体を依頼しようと思っている建物”と似たような建物もあるかもしれません。
工事期間や費用の面で、参考になることもあります。
すべての施工事例を掲載しているとは限りませんが、施工事例の豊富さは、やはり信頼性の高さを表していると言えるでしょう。
3.担当者の対応
- 問い合わせた時の担当者の印象(言葉遣い、折り返しがきちんとくるか等)
- 疑問や質問に対する担当者の対応(丁寧な説明か、誠実な対応か等)
- 打ち合わせや現地調査の時の担当者の印象(服装を含めた見た目、表情等)
こうした点は、ぜひ見ておきたいポイントです。
とはいっても、「担当者を審査する」という意味ではありません。
実は、担当者の対応は、解体工事にまつわるトラブルの解決に大きく影響してくるのです。
「騒音や振動、粉塵の飛散」「隣の家の壁を壊してしまった」「工事車両が道をふさいだ」など、さまざまな原因でクレームが入ることがあります。
また、工事前には近隣住民に説明や挨拶をするのが一般的ですが、それらが不十分だったため「こんなに振動があるなんて聞いていない」「突然大きな音がし始めて迷惑」といったクレームが入ることもあります。
そうしたトラブルが発生した際
- いかに迅速に対応するか
- いかに誠実に対応するか
が、スムーズに解決するためにも重要です。
担当者の言葉遣い、見た目や話し方の印象といったことも含めて確認しておきましょう。
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施主が知っておきたい解体工事に関する知識
解体工事に関する情報は分かりくいもので、ネットで探してもどの情報が正しいのか、判断に迷うこともあります。
施主として最低限、知っておきたい解体工事に関する知識を解説します。
解体工事前後には各種届出が必要
解体工事前後にはさまざまな届出が必要になります。
たとえば
- 建設リサイクル法に基づく届出
- ライフラインの停止
- 道路許可申請
- 建物滅失登記
といったものです。
このうち、施主が直接関わってくるのは「建設リサイクル法に基づく届出」「ライフラインの停止」「建物滅失登記」といったものです。
【建設リサイクル法に基づく届出】
延べ床面積80平米を超える建物を解体する場合、着工日の7日前までに群馬県知事に申請する必要があります。これは、施主の義務です。
国土交通省 建設リサイクル法第10条の届出について (pdfファイルが開きます)
上記に詳しく掲載されています。
解体業者が代行で申請してくれるケースがほとんどです。
その場合は、施主の委任状が必要になります。
申請代行にかかる経費は、解体工事費用に含まれていることが多いため、見積もりの項目や金額を確認しておきましょう。
もし建設リサイクル法に関する項目がないときは、「申請代行してもらえるかどうか」を確認しておきましょう。
【ライフラインの停止】
施主が、それぞれの契約会社に着工日を伝え、解体工事着工日までに電気、ガス、インターネット、電話などライフラインを停止しましょう。
ただし、水道に関しては、解体業者に確認してからの方が良いでしょう。
解体工事で発生する粉塵の飛散を防ぐための散水や、清掃といったことに水道を使用することがあるためです。
【建物滅失登記】
その土地の上に建物が存在しなくなったことを証明するための登記で、法務局に申請します。
解体工事完了後1ヶ月以内に、施主(または土地の所有者や相続者)が届け出る義務があります。
登記を忘れてしまうと、最大で10万円以下の過料に科せられることがありますので、注意しましょう。
登記の流れは次の通りです。
ア. 「建物の登記簿謄本」を取り、登記内容を確認する
イ. 「建物滅失登記申請書」を作成する
ウ. 「建物取毀(とりこわし)証明書」を添付して提出する
エ. 「登記完了証」を受け取る
「建物滅失登記申請書」は法務局で手に入ります。
「建物取毀証明書」は解体業者が発行してくれます。
その他に必要な書類として「解体業者の登記簿謄本等と印鑑証明書」があります。
解体業者に依頼して取り寄せてもらいましょう。
申請書の書式や、オンライン申請については、以下のサイトを参考にしてください。
登記ねっと 供託ねっと「登記・供託オンライン申請システム」
なお、忙しい人や面倒な手続きが苦手という人は、土地家屋調査士に依頼することもできます。
その場合、4万円程度の代行費用が必要になります。
また、建物滅失登記が完了すると、翌年1月1日から建物に対する固定資産税が発生しなくなります。
建物滅失登記が完了すると、法務局から役所へと通知が届くため、基本的には特別なことをする必要はありません。
万が一請求が来るようであれば、役所に確認しましょう。
解体工事費用はケースバイケース
解体工事費用は、りんご1個、缶ジュース1本のように単純な仕組みではありません。
たとえば
A 群馬県前橋市 延べ床面積70平米、木造2階建て
B 群馬県高崎市 延べ床面積1000平米、木造2階建て
このような住宅があったとします。
単純に、延べ床面積が広いBの家の方が、解体費用が高くなるイメージがあります。
しかし、解体工事にかかる費用は単純な仕組みではありません。
次のようなケースでは、Aの住宅の方が高くなることがあります。
- 浄化槽の解体・撤去作業が付帯する
- 重機が入れるスペースがなく、手壊しによる解体が中心になる
- 倉庫や物置、カーポート、ブロック塀、庭木の撤去などが付帯する
- アスベスト含有建材の解体作業が発生する
一例ですが、こうしたケースでは、思っているよりも費用が高くなることがあります。
本来、正当な見積もりのはずなのに、ケースバイケースであることを知らないと「なぜこんなに高いのか」とトラブルになってしまいかねませんので、覚えておきましょう。
群馬県が行っている解体関連の補助金や助成金を活用しよう
群馬県では、解体関連の補助金や助成金制度を実施している自治体があります。
こうした支援が受けられれば、実質的に解体工事費用を抑えることができます。
制度を利用するための条件や、交付を受けるための要件は自治体ごとに異なりますので、まずは管轄の自治体のホームページ等で確認しましょう。
また、下記の記事では、群馬県内の解体工事費用の相場と併せて、補助金・助成金制度を実施している自治体をいくつか紹介しています。
ぜひ参考にしてください。
相見積もりをとる
見積もりは、2社程度から取ることが一般的です。
1社のみでは、その金額や工事内容が適切かどうか、判断つきにくいためです。
- 納得ができる工事金額
- 希望する工事がすべて含まれている
という点は押さえておきましょう。
そのうえで
- 不明な点はきちんと説明してくれる
- 担当者との意思疎通や対応も問題ない
という業者であれば、最終的に契約を結ぶことも検討しましょう。
良質な解体工事には「ある程度の費用」が必要
「できるだけ安く済ませたい」と思うのは自然なことですが、安さだけで解体業者を選んでしまうと
- 高額な追加費用を請求される
- 手抜き工事をされる
- 廃棄物を不法投棄される
など、トラブルに巻き込まれる恐れがあります。
良質な解体工事を施工するには、ある程度の費用はどうしても必要になる、と知っておくことも、施主として大切なことです。
群馬県で解体業者を探す際に注意したいポイントは?
最後は、群馬県で解体業者を探す際に注意したいポイントについて解説します。
無登録・無許可業者への依頼は絶対にやめましょう
無登録・無許可の解体業者は違法です。
そうした業者に依頼することだけは絶対に避けましょう。
見積もりが曖昧、または極端な値下げをしてくる業者は慎重に
- 見積もり金額と内容がざっくりしていて、何にいくらかかるのか曖昧
- 他社の見積もりを見たあとで大幅な値下げを提案してくる
こうした解体業者は、契約するかどうか一度慎重に考えたほうが良いでしょう。
その理由は次の通りです。
【見積もり金額と内容がざっくりしていて、何にいくらかかるのか曖昧】
後になってさまざまな理由をつけて追加費用を請求されるかもしれません。また、希望する工事が含まれていない恐れもあります。
見積もりはより具体的に、より細かく書かれていることが理想です。
【他社の見積もりを見たあとで大幅な値下げを提案してくる】
他社の見積もり金額を見た上で「それなら、うちはもっと安くします」といったように大幅な値下げを提案してくる業者も注意が必要です。
利益を確保するために、値下げした分をどこかで補わなければなりません。
その際に行われやすいのが、産業廃棄物の不法投棄や地中埋設といった、不適正処理です。特に大きな社会問題にもなっている不法投棄は、それをおこなった業者のみならず、施主も罰せられる恐れがありますので、要注意です。
便利な一括見積もりサイトだがデメリットも
ネット上で、複数の解体業者に一括で見積もり依頼できる便利なサイトもあります。
解体業者の選び方が分からない人や、じっくり探す時間がない人、面倒なことが苦手なのでさっさと済ませたい人には便利なサービスです。
しかし、一括見積もりサイトを介して解体工事を依頼した場合、解体業者がサービスを提供しているサイト(企業)に支払う中間マージンが発生します。
その中間マージン分は、解体費用に上乗せされて施主に請求されることも少なくありません。
本来、解体業者が支払うはずの中間マージンを、見積もりを見ただけでは判断できないのをいいことに、いつの間にか施主が負担しているかもしれないのです。
工務店やハウスメーカーを介した場合も同様です。
仲介を挟むことは、中間マージンが発生するということです。
確かに便利なサービスですが、デメリットがあることも併せて覚えておきましょう。
最終的に、解体工事を施工するのは解体業者です。
費用を少しでも安く抑えるためにも、解体工事は解体業者に直接、依頼することをおすすめします。
まとめ
基礎的な部分を詳しく解説してきたため、優良な解体業者を探すのは大変だと感じた人もいるかもしれません。
しかし
- 解体工事業登録または建設業許可を済ませている
- 経営実績、施工事例が豊富
- 担当者の対応や印象が良く、意思の疎通も図れる
- 具体的で細かい見積もりを出してくれる
- 疑問点や不明点はきちんと解消してくれる
こういった点を押さえて探せば、優良な解体業者に出会えるでしょう。
解体工事は一生に一度あるかないかの大切な工事です。
また、近隣住民の理解や協力も欠かせない工事です。
不要なトラブルを避け、みんなが納得のいく解体工事にするためにも、信頼できる解体業者に依頼し、良質の解体工事にすることが大切です。
そのためにも、解体工事が決まったら、早い段階で解体業者を探しはじめることをおすすめします。
この記事で紹介してきた優良な解体業者を選ぶコツ、施主が知っておきたい解体の知識、解体業者を探す際の注意点を踏まえて、ぜひ、信頼できる解体業者を探してください。
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