新潟市で日本初!木造5階建てマンションの全貌

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日本で初の木造マンションとは?

近年、大型の木造建築物が増えてきています。

「なぜ今さら木造?」「燃えやすいのでは?」「木造の大型建築物なんて耐震性が心配!」などというイメージを覆してしまうような画期的な開発も進んでいます。

そんな中、今年の夏に新潟市に完成する木造5階建てマンションが話題を読んでいます。

そこにはどんな技術が使われているのでしょうか?

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新潟市に建設中の”日本初”木造5階建てマンションとは!?

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2016年12月、新潟市中央区で木造5階建てマンションの建築が着工しました。

総戸数15戸、延べ床面積742.60㎡、高さ16.89mとなるこのマンションは2017年8月の完成予定となり、現時点では日本初の木造5階建てマンションと言われています。

なにが日本初なのか?

建築基準法では、4階建てまでは1階部分を【1時間耐火構造】に、5階建てを建設するためには1階部分を【2時間耐火構造】にする必要があると定めています。

1時間耐火部材はこれまでも開発されていたのですが、2時間耐火部材は開発されていませんでした。

そのため木造4階建て、あるいは1階部分をコンクリートで2階~5階を木造といったような建物はすでに存在していましたが、今回新潟市に建設中のこのマンションのような”1階部分も含めてすべて木造”という建築物は、完成すれば日本で初めてとなります。

耐火性はどうやって確かめるの?

1時間耐火の場合はその部材に荷重を加えた状態のまま1,000度以上の炉で1時間燃焼させてから3時間放置し、炉を開けて確認をします。

外側の燃えた部分ははがし、内側の荷重を支えている部分に焦げ目などがないかどうかをチェックするという方法です。

2時間耐火の場合はこの倍、つまり2時間燃焼させてから6時間放置することになります。

画期的な部材を開発したのは誰?

山形県山形市に本社を構える「株式会社シェルター」は、これまですでに当社が開発していた1時間耐火部材である「COOL WOOD」に改良を加えることで2時間耐火部材へと進化させることに成功しました。

内部の「荷重支持部」には木材を使用し、その外側である「燃え止まり層」には石膏ボードを、さらに外側の「表面材」には木材を使用しています。

これにより見た目は木材そのものですが耐火性が向上し、「燃え止まり層」で燃焼が停止するような構造となっています。

分かりやすく表現すると長時間にわたって消火活動ができないケースにおいても「自然に火が消えて建物の倒壊が防げる」ということです。

この「COOL WOOD」は建築基準法に基づいた2時間耐火部材の国土交通大臣の認可を受けていますので、耐火性能としては鉄筋コンクリート造や鉄骨造と同等であると認められたということになります。

それにより、最大で14階建てまでの中高層ビルやマンションが木造でも建設可能となりました。

さらにデザインもインパクト大!

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木造というと昔ながらの日本家屋のようなイメージを持ってしまいがちですが、このマンションに関しては、とても木造建築物とは思えないような非常にインパクトのあるデザインになっています。

  • 完成予定図はこちらをご覧ください

「株式会社シェルターNews&Topics2017」

株式会社シェルターの開発は私たちの木造建築物の概念を大きく覆した、歴史的なものと言えるかも知れません。

間もなくの完成となりますので、楽しみにしたいですね。

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木造の大型建築物は他にもあった!

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木造の大型建築物としては横浜市都筑区に2013年10月にオープンした「Southwood」が、日本初の耐火木造部材を採用したということで注目を浴びました。

地下1階・地上4階建てのこのショッピングモールは地下が駐車場、1階~3階が商業施設、4階がオフィスフロアになっています。

株式会社竹中工務店の耐火集成材「燃エンウッド」の技術を採用しています。

また、先ほどご紹介した株式会社シェルターのCOOL WOODは世界最大の木造コンサートホールとしてギネスにも認定された「シェルターなんようホール」をはじめ、特別養護老人施設や庁舎、医療施設、教育機関など様々な場面でその技術が採用されています。

海外でも木造の大型建築物が相次いで完成しており、例えばイギリス・ロンドンでは9階建てのアパート、オーストラリア・メルボルンでは10階建てのアパートがすでに完成しているほか、カナダ・バンクーバーでは2017年秋に16階~18階建ての学生寮が完成予定であったり、スウェーデン・ストックホルムでは2023年に34階建ての超高層マンションが完成予定となっています。

このように、日本のみならず世界各国で木造建築物が改めて見直されています。

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ところで、なぜ今「木造建築」なの?

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こんなに鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物が建っているのに、なぜ今、木造建築が見直されているのでしょうか?

そこにはいくつかの大切なメリットが隠されていました。

CO2排出量を削減できる

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木は成長する過程で酸素を排出しながら二酸化炭素を吸収してくれます。

この木を燃やしてしまったり、木の命が終わり自然に還る時などには吸収した人酸化炭素が空気中あるいは土中などに放出されます。

しかし木材として利活用することで非常に多くの二酸化炭素を吸収し閉じ込めたままとなります。

1立方メートルあたりの木は1トンの二酸化炭素を閉じ込めてくれると言われていますので、木を生かしておくことは環境保護や地球温暖化防止のためにもとても重要なことなのです。

林業が活性化する

日本は農業や林業の後継者不足が大きな問題となっています。

特に林業においては国産の木材が減り輸入に頼るようになってから林業家の廃業・林業そのものの衰退、山林の荒廃などが著しく加速しています。

木造建築物が増えることで林業が活性化し、後継者の育成、山林の環境改善など様々な効果が期待できます。

軽量化と耐震性

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さらに、木材は鉄筋コンクリートや鉄骨と比べても重量が軽く、およそ4分の1程度と言われています。

軽量化は耐震性という面において有効であり、また建物を建てる際の基礎工事の費用などが安くなるというメリットもあります。

資材の輸送や現場での作業などの負担も軽減でき、輸送時のCO2排出量の削減にも繋がるほか、木材は防音・断熱といった効果も鉄筋コンクリートや鉄骨と比較すると高いとされていますので、省エネ効果も期待できます。

このように耐火性以外にも環境・林業・耐震・防音・断熱など様々な面で高いメリットがあるため、今改めて木造建築物に注目が集まっているようです。

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何よりも木の親しみやすさがある

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木材に触れたり木材の匂いをかいだりすると、人は「大きな親しみ」「懐かしさ」を感じるという実験結果もあるほど、木は私たちに大きな癒しを提供してくれます。

コストの問題をはじめまだまだ超えなければならないハードルはたくさんありますが、耐火性という大きな問題をクリアした今、さらなる開発によって木造建築物が増えていく世の中になるかも知れませんね。

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新潟が初って嬉しいですね

木造のマンションですか・・・わが街、新潟も色んなことをチャレンジしていますね!

こういった事から地元が注目され、活性化につながるとしたら嬉しい事ですね!

完成したら是非見に行きたいと思います。

一部屋いくら位するんだろう・・・?

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ABOUTこの記事をかいた人

35年で過去5,000棟の解体工事を手がけた解体専門店・市川工業の責任者であり、解体協会の理事も務めています。 建物解体工事を中心に産業廃棄物のリサイクル業務を中心に、毎年、年間300件以上の解体工事でお客様とふれあう中で「より良いサービスを提供する解体企業になる」をモットーに、業界のイメージと解体工事の品質向上に力を注いでいます。 現在は新潟県解体工事業協会の理事を務め、解体業界全体の品位向上に力を注いでいます。 資格:一級土木施工管理技士、リサイクル施設技術管理者、解体工事施工技士