みなさん デベロッパーってご存じですか?
デベロッパーとは、土地開発事業者という意味です。
一方、よくセットで言われるのが、ゼネコン。こちらは建設業者という意味です。この2つは密接な関係があります。
土地開発というと、よくドラマなどで商業施設やマンションを建てるために、地元の住人に立ち退きの交渉をしているのを見た事がありますよね。
これがデベロッパーといわれる職業です。
こんな紹介のしかたをしてしまうと、デベロッパーの印象が悪くなってしまいますが、実は彼らは、人々の暮らしをより良いものにするために経済活動(商業施設等)や余暇活動(リゾート、ホテル等)、環境を開発するとても重要な役割を担っています。
例えば、街づくりとしての建物や、広場、公園、備え付けられた施設などの開発、また、建物に入居する人や、企業のためにだけでなく、周辺の地域住民にも合わせて付加価値を提供します。
共用の広場などでイベントを開催し、居住人、地域住人の参加を促し、交流を深め、コミュニティを形成します。
用地の取得から、建設、販売、また そのあとのフォローまで、とても多岐にわたる仕事をしています。
職業としては、動くお金も巨額で、重圧なプレッシャーがあるのは確かです。しかし、その分、プロジェクトが成功、達成した時の喜びはその分大きくなります。
それがこの仕事の魅力の一つと言えるでしょう。不動産業界の中でも特に収入の高い業種と言われています。
では デベロッパーについて、もう少し具体的に掘り下げていきましょう。
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デベロッパーって何?
大規模な 宅地開発
リゾート開発
都市開発
都市再開発
交通網の整備
を行う企業
種類 財閥系
私鉄系
金融、商社系
ゼネコン系
独立系
デベロッパーの主な事業
『街の再開発事業』
※インフラ整備…道路の拡張、歩道の整備など
⇩
利便性の向上や景観の向上を目指して整備する。
※住宅開発 …インフラ整備と同時に周辺住宅の新築工事に取り掛かる。
街の再開発による住宅開発は、大規模な土地を確保する必要があるためシビア。
元の居住人がいる場合は、立ち退きや立て替えを勧めなければならない。
例えば、大規模マンションを建てる場合、その一室を譲るので、この土地を売却して欲しいという方法で交渉する場合がある。
こういった地道な交渉で、土地の確保に数年かかることも少なくない。
※商業施設開発..大型商業施設の建築
同じく大規模な土地が必要となる。この場合居住スペースがないので、さらに住民との交渉が難航しやすい。
具体的な業務
・大規模な宅地造成…用地の取得
商業施設跡や使わなくなった広大な田んぼなどの土地を整える。
盛り土や切土をしてグランドレベルを合わせる。
モデルハウスの建築
・販売… モデルハウスでイメージしてもらい、イベントやキャ ンペーンなどを行い販売する。個人を対象とするハウスメーカーとは規模が違う。
・マンション開発… 一棟を建築し、販売する
一棟でも数十戸〜数百戸の規模なので大きな事業となる。マンション専門のデベロッパーもいる。
用地の取得については、戸建てや商業施設の開発より、小さな土地で行える。
しかし、高層マンションになると、近隣住民とのトラブルが起きやすいので、丁寧な話し合いが必要になってくる。
マンションの建築とゼネコンとは密接な関係がある。
数社のゼネコンに見積もりを依頼し、マンションの売り上げとのバランスを考えてゼネコンを決定する。
しかし、ゼネコン任せにせず、デベロッパーでも管理していく。
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デベロッパーの社員の仕事内容
1.用地仕入れ
花形の部署だが難しい部署。
それぞれの目的に合った用地の情報を調べて、利益が上がるかどうかを考える。
優良な情報を得るために、街の不動産業者、商社、または行政などの法人や個人と繋がりを持ち、関係を構築していくことも大事になってくる。
マンションの場合、マンションの販売価格や販売費、建築費を計算して、利益が出ると確信した時にだけ土地を購入する。
建築管理
ゼネコンや設計事務所などとの交渉の部署。建築物に責任を持つ仕事。
構造、間取り、規模、品質など’細かいチェック。工期の進捗管理、図面通りに建築されているかをcheck。
大手のデベロッパーでは、デザインや設計などもこう こともある。その方がブランデイングしやすく、管理もしやすい。
マーケティング
主に値段をつける部署。
マンションでは、膨大な過去のデータや、相場などを加味して価格を設定する。
商業施設やオフィスビルではテナントの誘致、賃料の査定をし、売り上げに繋がるか、事業化できるかを考える。
業務
不動産関係の膨大な書類を管理する部署。
例えば
- 土地売買契約書
- 施工請負契約書
- 近隣住民と結ぶ協定書
- モデルルームの賃貸借約書
- 購入者と結ぶ売買契約書
また、個人情報に関わる書類も責任を持って管理しなければならない。
販売
ただ販売するだけではなく、売るための宣伝などを考える。
- 広告に関する立案
- モデルルームの場所を選ぶ
- 実際の売却
- 契約、引き渡し関連業務
まとめ
デベロッパーを取り巻く今の情勢と今後はどうなっていくのでしょう。
まず、東京オリンピックに向けて、不動産業界は活性化しています。宿泊施設などのインバウンド事業に注力する企業が多いです。
また、少子高齢化を見据えた事業展開も必要になってきます。介護サービスや、高齢者向け住宅の開発にも注力しています。
彼らは、より良い環境、住みやすく、利便性の高い日本を目指して、デベロッパーとして重責を担いながら日々働いています。そういう意味では、日本を背負っているといっても過言ではないでしょう。
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