最新の住宅ローン、固定?変動?どちらがお得?

住宅ローンで得する方法

これまで、住宅ローンと言えば特殊法人・制作金融機関の住宅金融公庫による融資が大半を占めていましたが、バブル崩壊御、行政改革の一環として廃止となり、現在の「独立法人・住宅金融支援機構」となりました。

近年では銀行や信用金庫、農協などが参入してきたおかげで、今や住宅ローンの主流は民間ローンとなったのですが、金利タイプには「固定」や「変動」などがあり、いざローンを考えた時に迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?

今回は「固定金利」「変動金利」の基本的な部分を解説いたします。

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住宅ローンって?どんな種類があるの?

全国平均の住宅物件購入額はおよそ3,400万円と言われています。

住宅の購入は「人生でいちばん大きな買い物」と言われるように数千万円単位のお金が必要になるため、自己資金のみで購入できる人は100人に1人と言われています。

そこで活躍するのが住宅ローンです。

多くの方がこの住宅ローンを利用して住宅を購入することになるのですが、どのようなものがあるのでしょうか。

いちばんに思い浮かぶのは「銀行の住宅ローン」だと思いますが、実店舗を持つ銀行のほかネットバンクもあります。

他にも「保険会社が扱っている住宅ローン」や「住宅ローン専門の会社」、またマンションの販売会社あるいは不動産業者などが提携している金融機関に斡旋する、いわゆる「提携ローン」などもあり、どれを選べば良いのか迷ってしまう方も多いようです。

自分に合った住宅ローンを選ぶためにも、ある程度の知識は身につけておく必要がありそうです。

《住宅ローンの種類と特徴》

現在、住宅ローンは次の3本柱が主流となっています(各ローンについて詳しくは後述します)。

■銀行ローン

銀行ローンは民間ローンの代表的なもので「変動金利型」「固定金利選択型」「全期間固定金利型」があります。

■フラット35

フラット35は住宅金融支援機構と民間の金融機関がコラボレーションしている商品で「最長35年の固定金利」が特徴です。

■財形住宅融資

財形貯蓄をしている勤労者向けに行っている公的融資で「5年固定金利型」が特徴です。

今回は、このうち「銀行ローン」と「フラット35」についてもう少し詳しく掘り下げてみたいと思います。

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「銀行ローン」と「フラット35」の違いについて

銀行ローン、フラット35それぞれの仕組みや特徴をご紹介します。

銀行ローン

主な金利タイプは「変動金利型」「固定金利選択型」「全期間固定金利型」の3種類です。それぞれ次のような特徴があります。

『変動金利型』

一定期間ごとに金利の見直しが行われるタイプです。

一般的なものは6ヶ月ごとの見直しとなりますが、見直しのタイミングで金利が変動していても返済額は5年間は変わりません。

『固定金利選択型』

最も多いと言われているのが固定金利選択型です。

契約時の金利がある一定期間固定され、その期間が終了すると、変動金利またはその時点での金利で再度一定期間固定するかどうかを選べるタイプです(固定できる期間は1年~20年まであります)。

『全期間固定金利型』

文字通り契約時の金利が返済終了まで変動しないタイプです。

フラット35

フラット35を取り扱っている金融機関でフラット35の契約をすると、住宅金融支援機構はその金融機関から住宅ローン債権を買い取ります。

つまり金融機関は住宅ローン債権を売ってしまうということです。

住宅金融支援機構は買い取った債権を担保とする「債券」を発行し、今度はその債券を金融機関を通じて投資家に販売します。

債券を購入した投資家はその金融機関に代金を支払い、さらに金融機関から住宅金融支援機構に支払います。

そうすることで長期の資金調達を行い、民間金融機関が長期固定金利の住宅ローンが提供できるという仕組みになっています。

最大35年という長期固定金利が最大の特徴で、金利水準も1.81%~2.76%程度とお得ではありますが、ローンの返済と別に「団体信用生命保険料の負担」が発生するのも特徴です。

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金利タイプ別の特徴やメリット・デメリットが知りたい!

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「変動金利型」「固定金利選択型」「全期間固定金利型」それぞれ良い面も悪い面もあります。

特徴を知っておきましょう。

変動金利型

6ヶ月ごとに金利の見直しが行われますが、返済額は5年間変わりません。

返済額の内訳は「元金+利息」ですので、もし金利の見直しで金利が上がった場合「その分の支払利息が増え、元金の返済が少なくなる」というリスクがあります。

しかも見直しされるまでの5年間は返済金額は変わらないので、払いきれなかった利息は未払い利息としてどんどん積もっていきます。

これでは支払いきれない状況が生まれてしまう可能性がありますので、見直される返済額は「前返済額の1,25倍以下」と定められていますが、金利が下がらなければ返しても返しても元金が減らないという状況も考えられます。

しかしながら、逆に金利が下がると、その分だけ利息が減りますので、元金の返済額も増えるというメリットがあります。このように有利にも不利にも働くのが変動金利型です。

固定金利選択型

1年・3年・5年・10年・20年など一定期間金利を固定するタイプの固定金利選択型は、10年固定を選ぶ人が多いようです。

次に解説する全期間固定型と比較すると、最初の10年間の固定金利は安くなるケースが多いでしょう。

しかし、10年後の金利は予測できませんので、全期間固定型と比べて当初の10年間の金利の差にメリットを見出せるかどうかといったところです。

全期間固定金利型

返済終了まで金利が完全に固定されますので返済金額の見直しなどもありませんし、返済額の内訳も変わりません。

つまり「金利の変動によるメリットを受けない」「金利の変動によるデメリットも受けない」ということになります。

返済額が初めから計算できるため固定経費として考えやすく、心理的な安心感を得られ、経済的な不安要素も排除することができます。

ただし、一般的に全期間固定金利型は借入時の金利が「変動金利型」「固定金利選択型」よりも高いとされていますので、悩むとしたらそこでしょうか。

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実際にどれを選んでいる人が多い?

住宅金融支援機構による「民間住宅ローン利用者実態調査」では、「変動金利型51.2%」「全期間固定金利型28.1%」「固定金利選択型20.7%」という結果が発表されています(平成27年9月・10月期)。

これは、現在の金利の低さが大きな理由と言えます。近年1.0%を割った金利も珍しくなくなりました。

金利の動きは予測不可能

しかし、金利の動きは誰にも予測ができませんので、「家計に比較的余裕がある」「自己資金が多い」「貯蓄などで金利上昇にも対応できる」「借入額が少ない」「借入期間が短い」といった人が選ぶことが多いようです。

借り入れから返済までの期間が長ければ長いほど、金利上昇のリスクが高くなります(同時に下降の可能性も高くなります)。

万が一金利が上昇した時に支払える余裕がないという場合は、全期間固定金利型を選択した方が良さそうです。

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住宅ローン選びに迷ったらフラット35がお勧めの理由とは?

迷ったらフラット35をお勧めするという意見を見かけることが多いのですが、それはどのような理由からでしょうか?

最長35年という長期固定金利型の「フラット35」は次のようなメリットがあります。

返済計画が圧倒的に立てやすい

返済額が変わらないため返済計画を立てやすく、その計画通りに返済しやすいというメリットがあります。

これにより返済中の貯蓄や老後の資金などといった計画も立てやすくなります。

金利上昇のリスクを受けない

現在は0.5%を切るほどの超低金利の時代ですので、ついつい数値にばかり目がいってしまいますが、今や金利の低下も底をつき、中長期的に見た場合、今後金利が上昇する可能性があることは多くの専門家も指摘しています。

超低金利の「今」だからこそ、長期固定金利型のフラット35はメリットと言えるのではないでしょうか。

審査に通りやすい

住宅金融支援機構の目的は、利益ではなく「国民が家を持てるように支援すること」です。

当然ある程度の審査基準はありますが、民間の金融機関ほど厳しくなく、契約社員や自営業の人でも審査に通る可能性が高い住宅ローンです。

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何よりも「余裕のある返済計画」が大切

このように、変動金利型、固定金利選択型、全期間固定金利型にはそれぞれメリット・デメリットがあります。

大切なことは金利タイプのそれらの特徴を把握することと、金利の動向は誰にも予測ができませんので、万が一のために余裕のある返済計画を練っておくことです。

もし迷う場合は今の超低金利の時代であれば、固定金利型を選択する方がお得と言えるかも知れません。

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ABOUTこの記事をかいた人

35年で過去5,000棟の解体工事を手がけた解体専門店・市川工業の責任者であり、解体協会の理事も務めています。 建物解体工事を中心に産業廃棄物のリサイクル業務を中心に、毎年、年間300件以上の解体工事でお客様とふれあう中で「より良いサービスを提供する解体企業になる」をモットーに、業界のイメージと解体工事の品質向上に力を注いでいます。 現在は新潟県解体工事業協会の理事を務め、解体業界全体の品位向上に力を注いでいます。 資格:一級土木施工管理技士、リサイクル施設技術管理者、解体工事施工技士