これからの解体工事に必須!解体施工技士ってどんな資格?

解体施工技士を取得しましょう

「解体工事施工技士」という資格をご存知でしょうか?

数年前から施行されている資格なのですが、解体工事業界に携わる人以外、あまり聞いた事ない資格だと思います。

しかし、解体工事を行うあたり今後必須となってくる資格です。

現在、解体に携わっている方も、そうでない方も知っておく必要のある内容だと思いますので、こちらで解説いたします。

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解体施工技士ってなに?

解体工事施工技士(かいたいこうじせこうぎし)は、国土交通省管轄の国家資格で、 500万以下の解体工事を行うための解体工事業の登録及び施工に必要な技術管理者になることができる。

「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」(解体工事業に係る登録等に関する省令第七条第三号)に規定された国土交通大臣登録試験(登録番号1番)です。

とされています。

国土交通省の制定する業種の中で、今まで解体工事は「とび・土工」の一部として扱われていました。

しかし近年、解体物件は増加傾向にあり、また大型化そして複雑化している現状にあります。

さらに、廃棄物処理の適正化、リサイクル化も必須の時代になって来ました。

そういった解体工事全体を管理する技術者が「解体施工技士」なのです。

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どんな時に必要な資格なの?

全ての解体工事を行う際に絶対必要! という事は現段階ではありません。

現状では「公共物件の解体工事」を行う際に、配置技術者として発注者(役所)の方からの指定があった時に必要となります。

例えば、公共の土木工事(道路や橋、下水道)などの場合は、金額にもよりますが選任技術者の現場配置が義務付けられています。

土木工事の場合は「1級・2級土木施工管理技士」などの資格が必要で、建築工事の場合は「1級・2級建築施工管理技士」といった資格が必要です。

同じ様に、公共性の高い解体工事の場合も同様で、現場全体を管理できる技術者「解体施工技士」が必要となってきたわけです。

とはいえ、民間の木造住宅や公共工事でも規模の小さい物件の解体工事では、解体施工管理技士の配置義務付けは現在ありません。

しかし近い将来、全ての解体工事に「解体施工技士」の義務付けがされるかも知れません。

なぜ解体施工技士が必要なの?

今までは、特に重要視されなかった解体施工技士ですが、なぜここに来て国を上げての法整備が進んできたのでしょうか?

それには、高度成長期時代に建てられた多くの建造物が50年以上という歳月を経過して老朽化時代に突入した事に他なりません。

壊して新しくしなければならない建物が数えきれないくらいあるのです。

それら大型物件の建物や複雑な建物、または有害、有毒物質を含む構造物を適正な工法で解体するには、厳しい管理体制が必要不可欠なのです。

その為にも、その厳しい管理を行える資格を持った技術者が必要となってくる、これが解体施工技士なのです。

以下は、全国解体工事業協会様より引用した内容となりますがご覧ください。

公益社団法人全国解体工事業団体連合会 [略称:全解工連]

解体工事施工技士資格制度創設の背景及び趣旨

公益社団法人全国解体工事業団体連合会が「解体工事施工技士j資格制度を創設した背景及び趣旨は以下の通りです。

1.解体工事の増加

我が国における建築物の耐用年数は、構造にもよりますが一般的には30~50年といわれています。

したがって、昭和30年から昭和48年にかけての高度経済成長期以降大量にストックされた建築物等が既に更新期に入っています。現在は建設工事全体で見れば工事量は減少傾向にありますが、解体工事は今後20~30年程度は増加することが見込まれています。

その後も、国土の狭小な我が固においては特に、不要な建築物等を放置することはありえず、除去工事、建替工事あるいはリニューアル工事を含め、将来的に解体工事が行われなくなることは考えられません。

2.解体対象物の大型化、複雑化

解体対象物は、以前は木(W)造戸建住宅がほとんどでしたが、現在は鉄筋コンクリー卜(RC)造、鉄骨鉄筋コンクリー卜(SRC)造、鉄骨(S)造あるいはそれらの複合した建築物など、大型で複雑な建築物の解体工事が増加しています。

原子力発電所、高層ビルなどの解体工事も徐々に始まっています。

解体工事技術も高度なものが求められるようになってきました。

3.解体工事に関する災害の増加

全産業そして建設産業においては近年、労働災害は減少しています。

しかしながら解体工事に関しては減少するどころかむしろ増加しているともいわれています。

解体工事を対象にした正確な統計はありませんが、例えば『建設業安全衛生年鑑』(建設業労働災害防止協会)によれば、建設産業全体の死亡災害のうち解体工事関係のものが1割近くを占めています(平成26年版) 。

工事量の増加、対象物の大型化等に加えて、分別解体の徹底を図るため手作業及び高所作業が増加しているので、この傾向は続くものと思われます。

また、解体工事中のビルの外壁が敷地外に崩落し通行者等の第三者が災害に巻き込まれる公衆災害(平成15年3月に発生した静岡県富士市の事案、平成22年10月に発生した岐阜県岐阜市の事案等)も少なからず発生しています。

大型建築物等の解体工事が増加しているので、今後も大規模災害発生の危険性が指摘されているところです。

4.リサイクルの促進

地球資源の枯渇を目前に控え、世界的に資源を有効に利用する資源循環型社会の構築が模索されています。

特に資源の乏しい我が国においては急務とされています。

関係法令等も既にかなり整備されたところです。

特に建設産業は資源を大量に消費するため、果たす役割も行動後の効果も大きく、廃棄物を大量に排出する解体工事はその意味では重要な位置にあります。

解体工事から発生する廃棄物はリサイクルすれば、いわば都市に眠る資源です。

一般国民、発注者はもちろん解体工事業者の意識高揚と努力が求められているところです。

5.廃棄物の適正処理

我が国で排出される産業廃棄物の量は毎年約4億トン、そのうち約2割が建設産業から排出されています。

これらの廃棄物はリサイクルが第一義ですが一部は埋立処分することが不可避です。

しかしながら最終処分場は逼迫しており、処分費用も高騰しています。そのような理由もあって不法投棄が後を絶ちません。不法投棄を防止するためには、まずは川上即ち解体工事現場で対策を講じることが必要です。

現場には、分別解体及び廃棄物の適正処理まで意識が及ぶ解体工事の施工管理者が必要です。

6.有害物の適正処理

建築物等には多種類の建材が使用されてきましたが、その中には環境あるいは人間の健康に有害な物質も少なからず含まれています。

石綿、PCB、フ口ン、ハ口ン、水銀、カドミウム、CCA処理木材などは代表例です。

解体工事に際してはこれらの有害物質を含む建材を適切に処理しなければなりません。

解体工事の施工者には有害物に関する相当の知識と施工技術が不可欠となっています。

7.解体工事業界のレベルアップ

「たかが解体工事!」あるいは「なんだ解体屋か!」などと多くの人が解体工事に見向きもしなかった時代がありました。解体工事業者もそれに甘んじていた節がありました。

最近になってようやく、解体工事の公共性・重要性が急速に高まるにしたがって国民や行政の認識も変わり、解体工事業界の人的及び技術的レベルも徐々に向上してきましたが、まだまだ十分ではありません。

将来に亘って社会の要請に応えるためにはさらなるレベルアップが必要です。

そのためには解体工事業界が自ら努力することが大前提ですが、それを支える客観的なしくみ・制度、例えば資格者制度等の整備が不可欠です。

8.解体工事業界の人材確保

少し前までの解体工事は職人の勘と経験に頼っていました。現在でもその比重は小さくありません。

ところが現在、経験豊富な職人の引退により技術の伝承が途切れようとしています。若い有能な人材も所謂3K職場は敬遠しがちで、人材確保はままなりません。

若い世代が自信と誇りをもって仕事に遁進できる解体工事業界を築かなければ、将来的には的確な解体工事ができなくなります。

そうなれば一般国民も大きな不利益を被ることになります。

後を継ぐ若い世代のためにも是非、解体工事の専門資格制度を確立しておいてやりたいと考えています。

9.解体工事専門工事業の確立

改正建設業法が平成26年6月4日に公布されました。

許可業種区分が見直され「解体工事業」が新設されます。

新設は43年ぶりのことです。このことは、解体工事業の認知度の向上、解体工事業従事者の職業意識の向上、施工技術の向上等、多くのよい影響をもたらすものと考えられます。

一方、建築物等の解体工事を請け負うことのできる業者は、建築工事業許可業者、土木工事業許可業者、解体工事業許可業者及び解体工事業登録業者の4種となり、各専門工事業許可業者がその付帯する解体工事を施工する場合もあり得ることを考慮すれば、本来の解体工事専門業者の真価が問われることになります。

解体工事業者の技術力を担保するため、あるいは高品質の解体工事を施工するためにはしっかりとした技術者制度が必要です。

そこで、解体工事施工技土資格制度の本格的な活用が期待されています。

資格取得は難しい?

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資格によって難易度は違ってくるのは当然ですが、この「解体施工技士」試験はどちらかというと比較的受かりやすい試験だと思います(個人的感想ですが…)

合格率を見ても、平均56.4%(全国解体工事業団体連合会より)と半数以上が合格できる割合です。

しかしながらナメてかかると不合格になります。

しっかり試験勉強をしていけば大丈夫ですが、何もせずにいって合格できるほど甘い試験ではありません。

ちなみに受講資格を以下の表にまとめます。

解体工事の実務経験が一定年数以上必要です。

学 歴

必要な解体工事の実務経験年数

指定学科を卒業した者

指定学科以外を

卒業した者

新制大学又は旧制大学を
卒業した者
卒業後1年6ヶ月以上 卒業後2年6ヶ月以上
短期大学、高等専門学校(5年制)
又は旧制専門学校を卒業した者
卒業後2年6ヶ月以上 卒業後3年6ヶ月以上
新制高等学校、旧制中学
又は旧制実業学校(甲種)を卒業した者
卒業後3年6ヶ月以上 卒業後5年6ヶ月以上
その他の者 8年以上

上記の様に、いつでも誰でも受験できるわけではありません。

それなりの経験が必要なのです。

資格取得を考えている方は、是非勉強して合格して頂けたらと思います。

解体工事には専門の資格者が必要となる

これからは資格の時代です。

当然、資格だけで仕事が出来る訳ではありません。

実際の仕事には長年の経験と実績が一番重要だと思います。

しかしながら、資格を持っていなければレベルの高い仕事をすることが出来ません。

やりたくても、そのポジションにすら行けないのです。

解体工事も今後益々レベルの高い管理体制が要求されることになるでしょう。

それに対応できる企業となるためにも「解体施工技士」取得が必要だと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

市川雅樹

35年で過去5,000棟の解体工事を手がけた解体専門店・市川工業の責任者であり、解体協会の理事も務めています。 建物解体工事を中心に産業廃棄物のリサイクル業務を中心に、毎年、年間300件以上の解体工事でお客様とふれあう中で「より良いサービスを提供する解体企業になる」をモットーに、業界のイメージと解体工事の品質向上に力を注いでいます。 現在は新潟県解体工事業協会の理事を務め、解体業界全体の品位向上に力を注いでいます。 資格:一級土木施工管理技士、リサイクル施設技術管理者、解体工事施工技士