プレハブ建物の解体費用相場を解説
個人用から大型倉庫まで、あらゆるタイプのプレハブがありますが、いざ解体するとなった時、その解体費用はどれくらいになるのでしょうか?
解体方法や解体以外の活用方法などと併せてご紹介します。
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プレハブってどんな建物なの?
「プレハブ」とは建築工法やその工法で建てられた建物のことを指します。
建築部材をあらかじめ工場で生産・加工するため、現場では加工などをせずそのまま組み立てるだけという建築工法の一種です。
近年ではPC(プレキャストコンクリート)建築など、部材を工場で生産・加工して現場で組み立てるという工法が多かれ少なかれ用いられていますが、その中でもプレハブは工場で生産する部材の割合が大きいのが特徴です。
- 工場で生産するため品質が安定している
- 使用する部材や工期を大きく削減することができる
- 人件費などの節約にもなるため設置にかかる費用が比較的安い
などのメリットがある一方、デメリットとしては・・・
- 耐久性や耐火性、耐震性などの面に不安がある
- 部材が規格化されているためデザインや間取りなどの面で自由度が低い
などが挙げられます。
日本におけるプレハブ建築物は全住宅着工戸数の15%程度を占めており、大手では年間1万戸以上のプレハブ住宅を生産するメーカーもあります。
プレハブ建物の種類はどんなものがあるのか?
プレハブには「ユニット系」を中心に「木質系」「鉄骨系」「コンクリート系」などの材質があり、主に倉庫や事務所、住宅などに利用されています。
そのほかにも様々な用途があり
- 勉強部屋
- 書斎や趣味を行う部屋
- セカンドハウス
- 貸別荘
- 集会所
- 工事現場などにおける作業員の詰所
- 災害時の仮設住宅
などとして利用されています。
大型のものになると工場や店舗としても利用が可能です。
プレハブの解体方法
それでは、本題のプレハブの解体方法について解説して行きます。
DIYでも可能かどうかは後の項目で解説していますので、ここでは専門家にお願いする場合の解体方法をご紹介します。
一般家屋の解体方法とさほど変わりませんが、建てる時は組み立てるだけですので、解体はその逆の手順で行うのが基本となります。
養生が必要であれば養生を行い
- 屋根の撤去
- 内装の撤去
- 側壁の撤去(重機を用いる場合もあり)
- 床面の撤去
- 基礎や残りの細かい物の撤去
- 清掃
の順で行われるのが一般的でしょう。
家屋よりも小規模の工事になるケースがほとんどですので、工期は早い場合で当日、長い場合でも数日で完了することが多く、物置などであればそれこそ数時間で完了することも珍しくありません。
また、工事現場の事務所のように複数の現場で使用するプレハブなどでは、解体せずにクレーンで吊るしてトラックの荷台に積み込んで完了、ということもあります。
逆に、大型のもので作業員の詰所や店舗、商品の保管場所、作業所などに利用していた場合は大規模な工事になりますので、数日~数週間の工期が必要になります。
プレハブ建物の解体費用相場
解体費用は1坪あたり18,000円~20,000円あたりが相場と言われています。
ですが、そのプレハブの大きさや材質、基礎の有無(ある場合は木材かコンクリートか等)、作業スペースの広さや隣接する建物等との距離、重機が必要かどうか(必要であれば入ることができるか)など様々な条件によって変わります。
また、古いプレハブではアスベストが使われていることがありますので、その有無によっても費用が大きく異なって来ます。
あくまで参考程度ですが、おおよその解体費用はこのようになります。
- 6畳程度の木質系のプレハブ:130,000円
- 事務所や資材置き場などとして使用していた平屋のプレハブ:280,000円
- 300㎡程度の軽量鉄骨系のプレハブ:2,000,000円
このように大きさや材質などによって坪単価も変わって来ます。
もっと小さい、あるいは簡易的なプレハブになると6畳タイプで80,000円程度で収まるケースもあります。
その他、追加費用が発生する可能性が考えられる工事内容としては
・手壊し(重機等が入っていけず全て手で解体を行う場合)
・部材にアスベストが含まれている
・残置物等の撤去(家財道具、事務用品、水道、トイレなど)
といったものがあります。
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プレハブ解体はDIY(自分)でもできる?
近年流行しているDIYですが、プレハブの解体程度なら自分でもできるかも?と考える人は少なくないようです。
確かに組み立てるだけなので「その逆の手順で行えば簡単では?」と思ってしまいがちですが、ある程度の知識や経験がないと非常に危険なケースもあります。
特にアスベストなどの有害物質が使用されている場合は専門家でなければ作業ができない可能性がありますので、有害物質の有無は必ず事前に確認しておきましょう。
もし確認せずに行ってしまうと自分自身はもちろん、近隣住民などにも被害が及んでしまう可能性がありますし、そもそも違法となるため罰せられる可能性があります。
それらを踏まえた上で解体をする場合、次の点に注意しましょう。
《着工前》
有害物質の有無を確認したら廃材の処分方法を確認しておきましょう。
基本的には「一般廃棄物」に分類されますが、自治体によっては「産業廃棄物」と判断することもあります。
一般廃棄物と産業廃棄物とでは処分方法、費用、依頼先などが変わりますので、自治体に処分方法と費用などを確認しておくことが大切です。
次に、工具を準備しなければなりません。
最低でも次の物が必要になるかと思われます。
・ヘルメット
・安全靴
・作業着
・軍手
・バール
・ハンマー
・ハツリ機
は必要です。
もし柱などを切断する場合はチェーンソーも揃えておきましょう。
また、もし80㎡以上のプレハブであれば、建設リサイクル法に基づいた届け出が必要になることがありますので、こちらも事前に自治体に確認しておきましょう。
その他、着工前に済ませておくこととしては
・近隣への挨拶(隣家が近く、騒音や振動、粉塵などが出る可能性がある場合)
・養生(粉塵や騒音を極力抑えるため)
などがあります。
《解体工事》
まずはプレハブ内に残っている家財道具などを運び出しておきます。
その後は前述のように
- 屋根の撤去
- 内装の撤去
- 側壁の撤去
- 床面の撤去
- 基礎や残りの細かい物の撤去
といった順に進めていくことになるのですが、とにかくどんな作業にも危険が伴います。
高所作業になることもありますので2人以上で作業することをお勧めします。
《完了後》
無事に解体が完了して廃材の処分も済んだら、近隣への挨拶を行っておきましょう。
また、もし建物が登記されているものでしたら、法務局に赴いて建物滅失登記の申請を行います。
このようにDIYで解体することも可能ですが、知識や経験に自信がない場合は解体業者にお願いするようにしましょう。
プレハブ建物、解体以外の使い道はあるの?
不要になったプレハブは、必ずしも解体しなければならない訳ではありません。
例えば
- 事務所として企業に貸し出す
- 別荘や住宅・仮住まいとして貸し出す
- 倉庫として貸し出す
- 集会所などコミュニティスペースとして貸し出す
などの使い道があります。
また、近隣住民や自治体、企業などに無償で提供(譲渡)するという人もいますし、ネットオークションなどで売却するという人もいます。
ただし、いずれにおいてもプレハブを「移設」するとなった場合、移設費用などが発生しますので、トラブルを防ぐためにもどちらが負担するかなどは事前にきちんと決めておきましょう。
プレハブの解体は解体業者へ
今回はプレハブの解体方法や解体費用を中心に、DIYでの解体、解体以外の使い道などについて解説して来ました。
プレハブはアイデア次第で様々な用途に使える便利な建築物でもあります。
自分だけの秘密基地なんて作れたら楽しいかも知れませんね。
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