空き家になった実家を管理するに当たり、様々な問題が発生しますよね。
良く耳にするのが、
「空き家の実家と今住んでいる自宅との往復がきつい」
「将来的に空き家になった実家に引っ越しをしたいけど、今すぐにはできない。その間の管理方法をどうしようか」
「空き家になった実家を管理したいけど、単身赴任でどうしても難しい」
「海外赴任になってしまい、空き家の管理ができない」
といったように、空き家になった実家を残したいと考えながらも、空き家管理をどうしたらいいかわからない、といったものです。
空き家の管理は自分でも行えますが、どうしても限界があります。
そんな人におすすめしたいのが、「空き家管理サービス」です。
今回は、「空き家管理サービス」の概要や基本的なサービス内容、費用相場についてお話ししていきます。
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今注目の空き家管理サービスとは?
空き家管理サービスは、空き家になった家を代わりに巡回し、管理してくれるサービスのことです。
空き家管理サービスの会社は増加傾向にあり、地方自治体や非営利団体が空き家管理に知識のある不動産会社や住宅管理会社と提携して実施しているケースが多くあります。
特に空き家と自宅が遠方にある場合、交通費もかかりますし時間もかかりますので、個人管理には限界があります。
また、管理を怠ると近隣住民に迷惑がかかるだけでなく、害獣などにより様々な弊害が発生してしまいます。
さらに、地方自治体が定める「特定空き家」に指定されると、固定資産税が上がるだけでなく、場合によっては行政代執行により空き家の取り壊しが起きてしまいかねません。
これらの問題を解決してくれるのが、空き家管理サービスなのです。
空き家管理サービスは何をしてくれる?
空き家管理サービスを行う不動産会社や住宅管理会社は、月1回程度空き家の訪問を行い、室内や屋外の点検を行ってくれます。
サービス内容は、空き家管理サービス会社を請け負っている会社や団体にもよりますが、下記の内容を行っています。
- 郵便受けの確認
- 空き家周辺や室内の簡易清掃
- 庭の雑草除去
- 空き家の外壁などの劣化状況確認
- 庭木の越境の有無確認
- 空き家管理サービス利用の旨の看板設置
- 空き家の防犯確認
- 室内換気
- 空き家の通水
- 雨漏り、カビ確認
- そのほか災害や緊急で補修が必要な場合に対応
上記以外にも、離れて暮らす空き家の持ち主に対しての状況報告を封書やメールを用いて写真付きで報告をしてくれたり、動画を用いて報告を行ってくれたりと、至れり尽くせりのサービスを提供してくれます。
空き家管理サービスを利用していることで周囲に安心感が芽生える
空き家管理サービスを利用すると、プランによっては管理看板の設置や、管理サービス会社の人による近所へのあいさつが行われます。
空き家管理サービスを利用する場合は、看板設置や巡回があることで、ご近所に対しての権威を保持できるという役割があるのです。
空き家管理であることを行わなくても良いが…?
空き家管理の看板は、空き家管理サービス会社のプランによって設置できる有無があるものの、看板を利用したくないという場合は、申し出ることで設置をしないということもできます。
ですが、設置を断ると万が一空き家にクレームが発生した場合に空き家管理サービス会社がクレームなどの対応を行えない場合があります。
また、「空き家管理中」という看板を設置することで、不審者の侵入等の防止に繋がります。
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空き家管理サービスの費用相場は?
空き家管理サービスは、空き家管理のプロフェッショナル。必要最低限以上のことをアナタの代わりに行ってくれるのですから、とても便利ですよね。
ここで気になるのが、空き家管理サービスの費用相場です。
続いて、空き家管理サービスの費用相場についてお話ししていきます。
空き家管理サービスの費用相場は、空き家のある地域や、契約する管理サービス、空き家への巡回頻度や作業時間などで変化します。
空き家管理サービスの費用相場は、月額制を取っている管理サービス会社が多く、平均費用相場は5,000~13,000円ほどです。
年で計算すると平均およそ160,000円となるため、なかなか簡単にお願いできる金額はありません。しかし、往復の交通費や管理の手間を考えれば、安いかもしれません。
空き家管理サービスにはオプションもある
管理サービス会社によっては、通常プランに加えてオプショナルプランを付けられる会社もあります。
例えば、豪雪地帯に空き家を持つ場合に考えられるのが、下記のようなプランです。
- 雪かき、雪寄せ作業
- 水道管の凍結防止作業
管理会社によってオプショナルで料金を支払ったうえでプラン外のサービスが行われるため、空き家管理サービスのオプションも見積もり時に確認するのがおすすめです。
空き家管理サービスを選ぶ際の注意事項
空き家管理サービスは、空き家が遠方にある人や、自分で空き家を管理する時間がない人にとって、使い勝手の良い安心できる管理サービスです。
ですが、空き家管理サービスを利用する場合は、料金ももちろんですが、空き家への巡回頻度や管理レポートの報告方法がどの様に行っているかも注意しながら選ぶようにしましょう。
空き家管理サービス会社の中には、平均費用相場以下の値段で行っている会社もあります。
しかし、巡回頻度が年に数回しかない場合や、管理レポートを封書やメールのみで行い、本当に管理に赴いているのかといった疑念を抱いてしまうような会社もあります。
空き家管理サービスを検討するにあたっては、管理サービスの内容だけでなく、巡回頻度や管理レポートの提供方法にも注目すると良いでしょう。
また、前述の通り雪かきなどといったオプションが付いている、ついていない等、お住まいの地域によって管理サービスに必要なサービスがあります。
空き家管理サービスを選ぶ際には、自分の空き家に必要なサービスを提供してくれるかどうかも併せて確認しながら選んでいきましょう。
支払い方法も確認しよう
空き家管理サービスを利用するにあたり、管理料金の支払い方法も併せて確認しましょう。
基本的に空き家管理サービスを運営している会社では、銀行口座を利用して支払う方法が多いですが、場合によってはクレジットカードでの対応を可能にしている場合もあります。
特に、海外から管理サービスを利用する場合は、クレジットカードの支払いができるかどうかや、不可能な場合に備えて日本の銀行口座を海外から操作できるように、ネットバンキングの設定を行えるようにしておくと便利です。
また、空き家管理サービス会社によっては初回の2か月分をまとめて振り込む場合がある等、支出が想像以上にある場合があります。
支払い方法を確認することで、申し込み後に有がちの「こんなはずじゃなかった」という問題を防ぐことができます。
まとめ
今回は、空き家管理サービスについて、概要や基本的なサービス、利用する際に注意したいことを取り上げました。
空き家をどうしても残しておきたい場合や、将来的に住む可能性があるのならば、是非活用してほしいサービスです。
大事なのは、個人に合ったサービス内容であるかどうかや、管理の内容ですので、しっかり情報を調べ、相見積もりを取る等してうまく活用しましょう。
ですが、空き家管理サービスの見積もりを取る中で、「本当に管理するべき空き家」なのかどうかもわかります。
どうしても、「管理費用も考えると解体したほうが良いかもしれない」という結論に至ったとしても、決して悪いことではありません。
まずは、空き家管理サービス会社や解体を専門に取り扱う会社の両方に相談し、最善策を見つけるようにしましょう。
解体会社も、空き家を解体することよりも、一緒に最善の利用方法を考えてくれますよ。
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