実家の取り壊し手続きと解体費用を解説

「あって当たり前」の存在だった実家、その実家の取り壊しをしなければならなくなったらどうしますか?

寂しい気持ちがこみ上げてくると思いますが、「形あるものはいつか壊れる」と言うように、いつか壊さなければなりません。

今回は、いざ実家の取り壊しをしなければならなくなった際に知っておきたい手続きや、解体費用、取り壊したことで変化することなどを解説します。

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実家を取り壊すのは寂しいもの

言わずもがな実家は、私たちを守り、育て、数々の思い出を残してくれた大切な場所です。

みんなの笑い声、柱の傷、壁のシール、階段のきしむ音に台所から聞こえてくる包丁とまな板の音…

そんな思い出が詰まった家の「取り壊し」をしなければならなくなったら、どう思うでしょうか。

「まさかうちに限ってそんなことはないだろう」
「いつか取り壊しをする日が来るかもしれないけどまだ先だろう」

そう捉えている方も少なくないと思いますが、もしかすると“その時”は刻一刻と迫っているかもしれません。

いざ実家の取り壊しを行わなければならなくなった時のために、今のうちからいろいろな準備をしておくことは大切なことです。

寂しい気持ちを抑えて、いざ取り壊しをしなければならなくなった時に知っておきたい解体に関する手続きや解体費用の相場、業者選びのポイント、そして解体後に考えられる変化などをまとめていますので、参考にしてみてください。

実家の取り壊し(解体)に必要な手続きは?

実家を取り壊しすることが決まったら、どのような手続きが必要でしょうか?

実家の取り壊しをする場合、いくら持ち家だからといっても、勝手に取り壊しできないケースがありますので覚えておきましょう。

建設リサイクル法(正式名称:建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)では

床面積の合計が80平米(24.2坪)以上の建物を解体する際、発注者および自主施工者が都道府県知事に届出をする

ことが義務付けられています。

この届出は着工日の7日前までに行わなければなりません。

とはいっても「どんな書類をどう記載して届出れば良いのか分からない」という方がほとんどだと思います。

解体工事を経験することは一生のうちに一度あるかないか、それくらい希少なものですので、分からなくて当然です。

そこで、実家の取り壊しをする解体業者に委託するのが一般的になっています。

ただしその場合、発注者(依頼主、施主)の委任状が必要になります。

委任状の書式や記載事項などについては、事前に取り壊しを依頼した解体業者に確認するか、各都道府県の窓口に問い合わせておきましょう。

なお、各都道府県の建設リサイクル法届出窓口については、国土交通省総合政策局の「関係届出集・届出先および問い合わせ先」をご確認ください。

実家の取り壊しの際、必要になるその他の手続きは電気・ガス・水道・インターネット・電話などのライフラインを停止する手続きです。

各契約先に「○月○日から解体工事を始める」旨を伝え、それまでに停止してもらうように伝えましょう。

ただし、一点注意が必要なのが水道です。

取り壊しの際は大量のゴミが発生したり粉塵が舞ったりします。解体業者が水を撒いたり清掃に使用したりする可能性がありますので、水道については解体業者に確認をとっておきましょう。

そのほかに道路使用許可などもありますが、申請は基本的に解体業者が行ってくれますので任せてしまって問題ありませんが、念のため「今回の解体工事に道路使用許可は必要か?」「申請は行ってくれるのか?」といったことも確認しておくとより安心です。

実家の取り壊しが完了すると、今度はその土地の上に建物がなくなったことを証明する「建物滅失登記」の手続きが必要になります。

手続きは解体工事完了後1ヶ月以内に、管轄の法務局にて行います。

もし申請を忘れると「10万円以下の過料」が科される可能性がありますので、忘れずに行いましょう。

司法書士に依頼するとスムーズですが、3万円~4万円程度の委託料が必要になります。

あらかじめ法務局に問い合わせて手続きの方法を確認したり、窓口の担当者に聞きながら手続きを進めたりできますので、できれば自分で行うことをおすすめします。

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実家の取り壊し(解体)費用はどれくらい?

実家の取り壊しで最も気になる点はやはり解体費用ではないでしょうか。

「取り壊してしまうのだから大きなお金をかけたくない」と思うのはある意味自然なことだと思います。

ですが、金額だけで決めてしまうのは大変リスクが高いため、取り壊しの際の解体費用について、基礎的な部分をしっかり学んでおくことが大切です。

日本の家屋はおよそ60%が木造と言われていますが、木造の解体費用は坪あたり23,000円~30,000円程度が平均値と言われています。

ところが、単純に「延べ床面積×上記の相場」で良いかというとそういう訳ではありません。

取り壊しをする実家や周辺の環境

田舎のように広い敷地があるのか、都市部のように密集していて広い作業スペースが確保できない状態で行うのかは大きく影響してきます。

広ければ重機解体が可能、狭ければ手で取り壊していかなければならないなど、環境によって施工方法などが変わり、それに伴って解体費用も変わってきます。

付帯工事の有無

庭木の撤去、庭石の撤去、カーポートの撤去、物置の撤去、土蔵や納屋の撤去、井戸の撤去など、実家の取り壊し以外に解体や撤去する物があるとその分費用が膨らみます。

また、浄化槽など地中埋設物は見積もりの時点では分かりませんので、工事を進めていく中で発見され、撤去を行う場合は追加費用が発生します。こればかりは地中に埋まっているものなので仕方がありませんね。

このように、現場の環境や付帯工事などによって解体費用が変わってきます。

必ずしも相場通りにはなりませんので、まずは見積もりを取ることが大切です。

なお、見積もりは1社ではなく2社以上から取ると比較できますのでおすすめです。

そして、ここで気をつけなければならないのは「安ければ良い」という訳ではないということです。

もちろん安いに越したことはありませんが、相場と比較して安すぎる、あるいは他の業者と比較して安すぎるという場合、雑な工事をされる可能性があります。

例として…

  • 解体工事で発生した木くずやコンクリートガラを地中に埋められてしまった
  • 産業廃棄物として処理しなければならないのに不法投棄など不適正処理された

などが挙げられます。

前者は、たとえば解体工事後に土地を売却したとして、買い手の方が新築する際に発見された場合、売り手の瑕疵担保責任が問われる可能性が高くなります。

損害賠償を請求されたり、売買契約が解除されたりしてしまいますので十分に注意が必要です。

後者においては、不法投棄が発見された場合、その業者のみならず発注者(施主)にも罰則が及ぶ可能性が高くなります。

1,000万円以下の罰金、5年以下の懲役刑など重い刑罰が科せられる可能性がありますので、やはり十分に注意が必要です。

このように、取り壊しを依頼する業者は「安さ」だけで選ばないこと、そして適正な解体工事にはある程度の費用がかかることを知っておきましょう。

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実家を取り壊した後に起こる事とは?

実家を取り壊した後は、いろいろと変化が起こります。考えられることをいくつか挙げてみます。

税金面の変化

まず、実家を取り壊してその土地の上に建物がなくなると、税金面で影響が生じます。

実家が建っていた時は優遇されていた固定資産全が、取り壊したことによって“土地のみ”の状態になりますので、その優遇措置の対象外となります。

つまり元の税額に戻ることになり、最大で取り壊し前の6倍程度となります。

同様に、都市計画税については最大で3倍程度になるとされています。

実家を取り壊してしまう前に、税金面でこうした変化があることも覚えておきましょう。

土地の管理が必要になる

実家を取り壊して土地だけが残った場合、その土地の管理が必要になってきます。

特に実家の近くに親族が誰もいないという場合、放置してしまうと雑草が伸びきってしまうだけでなく、いろいろな悪影響を周囲に及ぼしかねません。

たとえば、管理されていない土地はゴミの不法投棄の格好の餌食になってしまいます。

ゴミの腐敗臭が発生したり害虫が大量発生してしまったりなど、近隣に迷惑をかけてしまうことになりますので、適正な維持管理が必要です。

雑草が伸びきってしまうと放火の的になってしまう可能性もあります。

“管理されていない土地”はこうしたリスクが高くなりますので、適正に維持管理するのが難しい場合は、早めに売却や賃貸などを検討する必要があります。

お墓の管理は誰がするのか?

実家がなくなるということは、その土地に家族がいなくなることを意味します。

ご先祖様のお墓を管理していた親がいなくなってしまうことで、今度は誰が管理するのかという問題が発生します。

近くに住んでいてお墓参りや清掃など管理が問題ないケースであればそこまで心配する必要はありませんが、遠くに住んでいる場合、なかなかお墓参りや管理に来ることができません。

お墓を放置してしまうと最悪の場合、無縁墓となってしまう可能性があります。無縁墓として認められてしまうと遺骨が取り出され、無縁供養墓などに納められて他の無縁仏と一緒に供養されることになります。

そうなると、お墓まいりに行きたくてももう二度とご先祖様のお墓を拝むことができなくなってしまうばかりか、暮石の撤去費用などを墓地管理者に負担させることになってしまいます。

お墓を適正に管理することが難しい場合は、ご先祖様を無縁仏にしてしまうことのないよう、早めに墓じまいや改葬などの手続きを行う必要があります。

親族の集まる場所

実家を取り壊したことで、お正月やお盆に親族が集まっていた場所がなくなってしまうというケースも考えられます。

実家を取り壊したことで親族間の関係も疎遠になっていき、やがて交流が途絶えてしまった、なんて想像すると少し悲しい気持ちになりますが、現実問題としてそうした可能性は否定できませんので、そもそも取り壊しても良いかどうかを踏まえ、あらかじめ考えておくことが大切です。

このように、実家を取り壊したことで、さまざまな変化が起こることが予想されます。

取り壊しの前に、家族間や親族間で今後についてじっくり話し合う時間を持つことも、今一度実家の存在意義やみんなの気持ちを確認するという意味において有意義と言えるのではないでしょうか。

解体以外の空き家になった実家活用法

次に、取り壊しではなく実家が“空き家”となってしまった場合には、どのような活用方法があるのでしょうか。

平成27年5月に施行された「空き家対策特別措置法」では

  • 著しく保安上の危険となるおそれがある空き家
  • 著しく衛生上の有害となるおそれがある空き家

について自治体が「特定空き家」に認定し、強制対処できるように定められました。

まず所有者に対して改善するための助言や指導を行い、改善が見られない場合は勧告となります。

この勧告の時点で、固定資産税の優遇対象から除外されます。つまり、取り壊していなくても固定資産税が最大で6倍程度、都市計画税が最大で3倍程度まで跳ね上がってしまう訳です。

勧告されても従わなかった場合、命令が下されます。

猶予期間内に改善を“完了”させなければならず、間に合わなかった場合は50万円以下の過料、および、自治体による強制対処となってしまいます。

強制対処は必ずしも解体を意味する訳ではありませんが、いずれにしてもその費用はすべて所有者に請求されます。

そのため、空き家となった実家は放置しておけない状況となりました。

どのように活用するかまだ決まっていない場合、定期的に実家を訪れて清掃や設備のチェックなど、適正に維持管理する必要があります。

取り壊し以外の実家活用方法1「売却」

設備の老朽化や陳腐化が進んでいない場合、ある程度リフォームをすれば十分住宅として機能する場合、交通の便や周辺の生活環境が良く人が住みやすい地域にある場合などは、意外と買い手がつくかもしれませんので、売却を検討してみてはいかがでしょうか。

取り壊し以外の実家活用方法2「賃貸」

リフォームして一軒家をまるごと賃貸する、間取りを変えてゲストハウスやシェアハウスとして貸し出すというのも一つの方法です。

改装可能にして店舗として貸し出したり、借主負担でDIYがOKな賃貸として貸し出したりするのも良いかもしれません。

なお、賃貸に出す場合は空き家バンクなどを活用することをおすすめします。

実家の取り壊し以外の実家活用方法3「その他」

地域のみんなが集う場所、いわゆるコミュニティースペースとして、自治体やNPO法人に提供するという方法もあります。

そのほか近年では、移住希望者にまずはその土地での生活を体験してもらうための体験用住宅として無償提供する、といった例もあります。

中にはリフォームして古民家宿を始めたというケースも見られます。

このように、空き家は放置しておくことができない状況になりましたが、必ずしも解体しなければならない訳ではありません。

もしかすると、取り壊してしまうよりも有用な利活用方法が見つかるかもしれません。

空き家になってしまう可能性がある場合、こうした情報をいち早くキャッチするためにも、できるだけ早い段階からの情報収拾がポイントになってきます。

解体業者を選ぶポイント

今回は実家の取り壊しをしなければならなくなった時、知っておきたい解体費用、解体以外の活用方法などについて解説してきました。

解体費用の項目で少し触れましたが、大切な実家を取り壊してもらう訳ですから、後悔しないためにも業者選びは安さだけではなく、信頼がおける業者を選ぶことが大切です。

そこで最後に、良い業者選びのポイントをお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。

良い解体業者選びのポイントはいくつかあるのですが、特に次の2点に着目してみてください。

「実績が豊富」

解体工事の実績が豊富な業者は信頼できる解体業者と言えます。

その中でも特に、地元密着などで長年経営している解体業者を選ぶと良いでしょう。

「見積もりが細かい」

見積もりの書式に決まりはありません。

「解体工事一式100万円」などざっくりした見積もりでは、工事範囲が分からないだけでなく、何にどれくらい費用がかかっているのか、そもそも何が「一式」なのかが分かりません。

見積もりをしっかし出してくれる業者を選びましょう。

大切な実家を取り壊してしまうのは、ひとつの時代が終わりを迎えるようで悲しくもあり切なくもあります。

そうかと言って、空き家のまま残しておく訳にもいきません。

来るべき時に備えて、今のうちから実家の取り壊しについて考えておくことは大切なことかもしれませんね。

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ABOUTこの記事をかいた人

市川雅樹

学校卒業後、㈱ハザマ(現 安藤ハザマ)にて5年間建設現場の施工管理業務を担当。その後、家業である市川工業㈱に入社。 建物解体工事を中心に産業廃棄物のリサイクル業務に携わる。 毎年、年間300件以上の解体工事でお客様とふれあう中で「より良いサービスを提供する解体企業になる」をモットーに、業界のイメージと解体工事の品質向上に力を注いでいる。 現在は新潟県解体工事業協会の理事を務め、解体業界全体の品位向上に力を注いでいる。 資格:一級土木施工管理技士、リサイクル施設技術管理者、解体工事施工技士