植木を処分しようと思ったとき、どんな方法があるのでしょうか?
また、処分方法ごとの費用はどれくらいかかるのでしょうか?
知らずにうっかり不適切に処分してしまったり、本来不要な費用を請求されたりすることがないよう、注意点を知っておくことも大切です。
この記事では、植木の処分方法や処分費用について知っておきたいポイントを解説しています。
植木の処分でお困りの人はぜひ、参考にしてください。
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植木の処分方法はいろいろ!費用の目安も併せてチェック!
実は、植木を処分する方法は何パターンもあります。
どんな植木か、本数や大きさは?など条件によって可能な方法とそうでない方法があります。
また、処分する方法によって費用の目安も大きく変わってきます。
それぞれの基本的な部分を見ていきましょう。
なお、植木には「庭の土に埋まっている庭木」から「室内の観葉樹」さらには「鉢植えの盆栽」まで、実にさまざまな大きさや形、種類があります。
庭木については別の記事で解説しているため、この記事では、そのうち「鉢に植えてある木」を中心に解説しています。
自治体に植木の処分を依頼できることも
自治体の多くは、植木を回収・処分してくれます。
しかし、それが「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「粗大ゴミ」いずれに該当するのかは、自治体ごとにサイズなどによって細かく決められています。
また、自治体によっては土と植木を分別して植木のみ回収してくれるところや、枝はカットして燃えるゴミとして出す、といったようにルールが決められているところもあります。
まずは、お住まいの自治体に「植木をゴミとして出せるか」「出せるのであればどういった出し方か」を問い合わせてみるか、ホームページを確認しておきましょう。
また、粗大ゴミとして処分を依頼できる場合もあります。
回収日時を予約し、コンビニやスーパーといったゴミ処理券取扱店でゴミ処理券を購入して、透明のビニール袋に入れてシールを貼っておきましょう。
もちろん、粗大ゴミを出すのは回収日当日の朝になるので、早く出しすぎないように注意しましょう。
費用の目安:植木鉢1個あたり0円〜800円程度
クリーンセンターに持ち込めることも
植木の量が多い、自分で植木を大量に伐採した、などという場合、ゴミとして出せない(ゴミ捨て場的に出しきれない)ことがあります。
そんなときは、自治体のクリーンセンターで引き取ってもらえるか確認してみましょう。
多くの場合有料になってしまいますが、電話などで日時を決めて持ち込めば、数百円〜千円程度で引き取って処分してもらえることが多いです。
家に溜めておくよりはクリーンセンターを利用した方がスッキリ処分できます。
なお、問い合わせの際に土はどうするかも確認しておきましょう。土は回収NG、あるいはOKなど分かれていることがあるためです。
費用の目安:植木鉢1個あたり0円〜800円程度
植木が売れることもある?
フリマアプリ、ネットオークション、タウン誌などを通じて、植木が売れるということもあるようです。
特に地元密着のそうしたサービスであれば、運搬にかかる手間や費用も抑えることができます。
ただし多くの場合、個人間取引になるため金銭トラブルなどには十分注意しましょう。
受け渡しは直接か配送か?配送の場合の運搬費用は誰が負担するのか?無償か有償か?有償の場合の金銭授受の方法は?といったことを決めておくことと、現状渡しになる場合は写真を撮影して購入希望者が状態を分かるようにしておくことも大切です。
また、こうしたサービスを利用しても、すぐに引き取り手が見つかるとは限らないということも頭に入れておきましょう。
費用の目安:植木鉢1個あたり0円〜2000円程度(元払いの場合の配送料含む)
造園業者や不要品回収業者、便利屋などに依頼する
植木の大きさや種類などにもよりますが、造園業者・不要品回収業者・便利屋などが回収してくれることもあります。
いずれも有料かつ自治体に依頼した場合の費用よりも高額ですが、土と植木を分けなくても持って行ってくれたり、日時が合えば当日すぐにでも回収に来てくれたりすることがあるなど、早く処分したい人にとっては便利なサービスです。
ただし料金設定は業者によって大きく異なります。
本来不要な費用を支払ってしまったなどのトラブルを避けるためにも、初めてその業者を利用するといった場合は、事前にきちんと問い合わせて見積もりを依頼し、納得できたら利用するという心構えが大切です。
費用の目安:植木鉢1個あたり2000円〜3000円程度
庭木などの大きな植木は造園業者や解体業者などに依頼しよう
鉢で育てる植木なら大きさにはある程度限度がありますが、庭の土に埋まっている植木(庭木)などは大きいため、自治体に回収してもらったり、他人に売却したり、あるいは回収業者に依頼したりといったことはほぼ不可能です。
この場合、造園業者や解体業者などに依頼して庭木を伐採してもらい、処分してもらいましょう。
伐採費用は大きさ(高さ)や太さなどによって変わってきますが、おおよそ、次の費用が目安です。
伐採費用の目安(1本あたり)
- 低木 高さ1.5m程度まで 5000円前後〜
- 中木 高さ1.5m〜3m程度まで 15000円前後〜
- 高木 高さ3m以上 30000円前後〜
伐根費用の目安(1本あたり)
- 直径15cm程度まで 5000円程度〜
- それ以上 10000円〜25000円程度〜
その他の費用の目安
10tのクレーンを使った場合はプラス100000円程度〜、10tのユンボを使った場合はプラス50000円程度〜といった追加費用がかかるのが相場です。
また、伐採した庭木の運搬・処分にかかる費用は、伐採した庭木1本分の費用の3〜5割程度が目安となります。
そのほか、工事車両の駐車場代や、道路使用許可が必要であれば申請費用など、ガードマンの配置が必要になればその人件費など、重機やトラックのレンタルが必要であればレンタル費用や回送費など、その他、付帯する工事を依頼した場合はそれらの工事費用などが加わります。
このように、植木が大きくなればなるほど処分方法が限られ、かつ費用も高額となります。
正確な費用については個別のケースごとに異なるため、まずは業者に見積もりを依頼しましょう。
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植木を処分する際の注意点や知っておきたいこと
植木にはいくつもの処分方法がありますが、処分するにあたって押さえておきたい注意点や、知っておきたいことがあります。
続いては、そうしたポイントを解説します。
土はゴミとして出せないことがほとんど
土や砂利といった、いわゆる「自然物」は、自治体がゴミとして認めていないケースが少なくありません。
つまり、植木をそのままゴミとして出せないということです。
植木や鉢は出せても土は回収できないというパターンもあるため、自治体に植木の処分を依頼する場合は、事前に土の処分方法についても確認しておきましょう。
また、園芸用の土を販売している業者やホームセンターなどでは、不要になった土を回収してくれるところもあります。
ただし、新しい土に買い替える場合にのみ回収可能というケースもあるため、近所にそうした業者やホームセンターがある場合、土の回収が可能か、一度問い合わせてみても良いでしょう。
業者選びはここに注意
現在こそ少なくなってはきましたが、不要品回収業者や便利屋などに依頼する場合、高額な料金を請求されたり、不法投棄されたりするリスクもゼロではありません。
一般家庭から排出されるゴミ、粗大ゴミなどは「産業廃棄物」ではなく「一般廃棄物」となります。
そのため「産業廃棄物収集運搬業許可」では回収できません。
この場合、お住まいの自治体による「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要になります。
特に、スピーカーから大音量でアナウンスを流して街中を巡回している軽トラック業者、チラシをポストに投函している業者で代表の電話番号や所在地が明確でない業者などの中には「一般廃棄物収集運搬業許可」を得ずに営業している業者も多数いると言われています。
こうした業者の中には「古物商許可」を見せていかにも許可を得ている業者のように思わせるところもあります(もちろん古物商では一般廃棄物を収集運搬できません)。
知らずに回収を依頼してしまい、万が一その業者が不法投棄など不適正処理を行った場合、回収を依頼した依頼主も処罰の対象となってしまうことがあります。
不法投棄はしないまでも、法外な回収費用を請求されるといった事案も過去に何度も発生しています。
不要なトラブルを避ける意味でも、こうした業者には依頼しないよう注意しましょう。
また、実態が分からない業者に依頼せざるを得ないときは、聞きにくくても「一般廃棄物収集運搬業許可」を得ているかどうか、確認しましょう。
庭木の伐採にお祓いは必要?
古来、日本には「木には精霊が宿っている」という言い伝えがあります。
「物には神様が宿っている」という考え方と同じです。
植木(庭木)で言えば、その家の守り神というポジションになるでしょう。
そのため、木を伐採するときにお祓いをするお宅も少なくないようです。
ただし、鉢植えの木といった小さなものではなく、ご先祖様から受け継いだ樹齢100年を超えるといった大木を伐採するケースや、新築時に植えた庭木を伐採するというケースがほとんどです。
もしそうした庭木を処分する場合、お神酒をお供えして盛り塩をし、家族みんなで手を合わせて感謝の気持ちを伝えましょう。
近所に神社がある場合、お祓いについて神主さんに相談してみても良いでしょう。
お祓いを請け負ってくれる神社もあります。
植木処分のまとめ
植木の処分方法はいくつかあります。
自治体や造園業者などに依頼できれば安心ですが、どうしても不要品回収業者や便利屋に依頼しなければならないという場合、違法業者でないか、事前にきちんと確認しておくことが大切です。
理由はさまざまだと思いますが、一緒に暮らしてきた木という生き物を処分するのですから、いずれの方法で処分するにしても感謝の気持ちは伝えたいですね。
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